誰かが言った。
『ストリートには夢がある』
その夢を追い求めて多くの人がナンパを始めて。
それぞれの夢を描いて。夢を見て。
それぞれの夢を追いかけた。
夢の美女。夢の複数プレイ。
夢のハーレム状態。
誰もがそんな夢を描く。
しかし、実際には多くの人が挫折する。
その夢の遠さに。現実の不条理さに。
理想と現実のギャップに。
こんなことは出来ないと諦める。
そして目指すことを諦める。夢は夢であると。自分には関係のないものだということにしていく。
距離を置く。
自分も諦めかけていた。
とあることについて。
こんなことは出来ない。何度もそう思って。
無理だろう、と諦めかけていた。
でも、続けた。
諦めず。泥臭く。
何度もトライした。
気付けば2年半も挑戦し続けていた。
あることについて。
馬鹿みたいに挑戦し続けてきた。
これは、馬鹿な夢を描いて、それを馬鹿みたいに追い続けてきた、
馬鹿な2人の男の2年半の軌跡である。
*******
『美女と、泊まりでまったりLANがしたい』
すべてはこの一言から始まった。
2年半前の某日。昔の新宿ナンパ仲間、現在は地方在住の彼とサシ飲みしている最中だった。
現在の彼はナンパは半引退状態。現在は出張やプライベートで東京に来るたびに、自分とコンビを組んでナンパをする仲だった。
とはいえ彼は元々とんでもない手練れであるため、彼と出撃すると今でもほとんど外さない。
(実はちょくちょく当ブログにも登場している)
LANも彼とよく経験していた。新宿に出撃してコンビナンパして、自分の家に連れ出してLANを実行。
もちろんセパレートになることも多いし、krkr止まりになることもあるが、
それなりに可愛い子とも経験することが出来ていた。
しかし、それでは夢とは違っていた。
『まったりやりたい』
『イチャイチャやりたい』
『なし崩し的じゃなくて、時間をかけて楽しむようにしたい』
『ふたりともスト高(美女)がいい』
『できれば後日、泊まりでどこかに行ってLANしたい』
『青春っぽくドライブしたりバーベキューしたりして、その延長でLANをしたい』
語れば語るほど夢が溢れた。それ、いいな。それ、したいなー。
そんな話を延々と続けた。
美女と2:2で海に行ったり、コテージに泊まったりするだけなら出来るだろう。
だが、それに加えて「LANが確定している」状況というのは、
現実味はあまりなかった。
「美女LANは、流石に無理だろう」
流石に無理だろう、と思った。
LANはよく聞く。よくある。珍しいがそれほどでもない。
だが「美女LAN」は滅多に聞かない。
それに、美女とのまったりお泊りLANなんて、聞いたこともなくて。
「無理だろー、、」
苦い顔をふたりしてした。
でも。ぽつりとこぼした。
「でも、してみたいな」
「してみたいな」
「したいよなー、、」
「やろうよ」
「やるの?」
「やってみようよ」
「俺らなら出来るよ」
「うーん」
「やろうよ」
「やるか?」
「やるかー、、」
この日を境に。綿密な計画を立てた。
相棒が東京に来る頻度は1,2ヶ月に一回。
そのタイミングで必ず出撃するよう、スケジュールを組んだ。
****
初陣は、そもそもLANまでいけなかった。
コンビで声掛け。自宅連れ出し。片方は良い感じだったが、片方が鬼グダ。
セパレートの号令とともに、結果を出しに行くフェーズに。
結果は片方の1即のみとなった。
一ヶ月後。結果はコンビ連れ→krkr。
『人前は絶対ムリ!!』と片方が主張。それ以上はいけなかった。
次の機会。3度めの正直ということで、かなり気合を入れていた。
結果は某専門学生とのLAN。結果だけ見ると成功、のように思えるが、
二人の意見は一致していた。
「スト値が低すぎる」
結果を出すことに焦り、かなり妥協をしてしまった。
もう一度実行したいとは思えない。そして夢には遠すぎる。
泊まりに行きたいと思えない。
猛省した。妥協した自分が情けなくて。
スト値で妥協はしてはダメだ、ということを互いに誓い合った。
このあたりで互いが多忙になりスケジュールが合わず、数ヶ月出撃しない空白の期間が生まれた。
今思えばそれは言い訳で、本音では二人とも若干諦めかけていて、モチベーションが下がってしまっていた。
ちょっとこれは難しいな、と互いに気付き始めてしまっていたからだ。
しかしここで転機が訪れる。
別件で、自分がソロナンパでゲットした女の子と会話をしていた。
可愛くて明るいヤリ○ンビッ○系女子。
『チャラい友達いるから、一緒に○○できるよ』
これは新たな展開だ!!!
速攻で相棒に連絡。しかし激務多忙(本当)により、東京に来るスケジュールが立てられない。
どうするか!?しかしこれを逃すわけにはいかない。
結論は、まずは相棒ではなく、自分の他の仲間と共にLANを実行する。
そして、そこでがっつりリテンションを強化して、再度相棒が来京したときにLANを実行すれば良い。
各方面へと連絡。すべて了解を得る。そして、この夢を達成するには「二人とも」スト高でなければならない。
事前チェック。「写真とかない?」『あるよー』送られてきたライントップ画像。
思わず叫ぶ「GOサイン!!!!!!」
しかし、実はこれは地獄への転落への第一歩。
宅飲みするから、ということで(というテイで)自分の自宅の最寄駅に集合。
全員がご対面。
目を何度もこすって確かめる。
「あなたは一体誰なんだ、、、」
絶望的なまでの詐欺写メ。高度な加工技術。完全に見破れなかった自分を殴りたい。
消え去りたい。
参加してくれた某氏。完全に自分の既セクに目が逝っていた。
そう。そっちは確かに可愛いのだ。がっつり実物を確認しているのだから。
当然テンションは上がるだろう。
LANはした。内容は悪くはなかった。だが、描いた夢には到底届かなかった。
****
出撃するペースはどんどん落ちていった。
だが、それでもやめずに挑戦し続けた。
多くの学びを得ていった。
まず、絶対的に重要だったこと。
それは「担当を固定しないこと」
ある日のこと。ふたりともスト高。揃ったツーペアクイーン。
全力でなごんで自宅に連れ出して。
で、技術を総動員して実行。グダったのでセパレート。
各自即からの、合流。krkr。そこから、なし崩し的に、LAN。
一見成功したかに見えた。歓喜。朝を迎えて。そして、2週間後にまたxx(相棒)が東京に来るから、
その時また会おうね、とふたりと約束して。
完璧にラインメンテも実行。二週間後。無事に全員で再開。家グダはあったが、またみんなで自宅に連れ出せた。
しかし、その先が出来なかった。
互いの担当が、担当に惚れてしまっていたのだ。
なかなかスムーズにいかないと思った。二回目なのにおかしい、と何度も思った。
だがそれが原因だったのだ。結果は惨敗もいいところ。krkrすらできなかった。
この件では相棒に急遽東京に来てもらっていた。相当無理をしてもらっていた。
それで失敗してしまったのだ。相棒は大丈夫、とは口では言っていたが、すぐ分かった。
相棒のモチベーションを相当下げさせてしまった。
惚れさせてはいけなかったのだ。好意を、分散させなければいけなかったのだ。
死ぬほど反省したが、これは大きな学びとなった。
次に。「鉄は熱いうちに打つこと」
別の某日。某所からの搬送。合格のスト値ラインを超えた案件とLANになった。
その日にグループラインを作った。そして、二人で全力で旅行先、宿を調べたり、
レンタカーの手配などを検討していた。
なんと2日後に既読無視された。全力で復帰を試みた。食いつきがあると思われる方にそれぞれ個別にラインをしたが、それでもNG。
ようは、一夜限り認定されたのだ。あの日は私達の黒歴史。あの日は私達のあやまちの日。
そう認定されてしまったのだ。即系物件は、音信不通になりやすい。
そんなセオリーは昔から知っていた。それなのにこの有様。痛恨のミスだった。
その他にも様々な気付きがあった。出撃する時間帯にも関係があったし、相手の各種属性にも、明らかな傾向が見られた。
だがそうやってしても坊主になってしまう夜もあった。相棒はもう辞めよう、楽しくやろう、と何度も申し立ててきて。
こんなつらいのはもう嫌だと。ハードルが高すぎると。
「両方がかわいい」というのが相当に難しかった。
そもそもそういうコンビが滅多にいない。
どっちかが微妙だったり、そもそもLANになる案件はどっちも微妙だったりする。
難題すぎるのだ。もういいよ。ふつうにやらない?と相棒は伝えてきた。
そのたびに自分は、次こそはいけるから、とお願いして。相棒を励まして。
でも正直自分ももう嫌になっていた。もうこんなプレッシャーは嫌だし、やるたびに失敗した気持ちになって自信を失う。
やめて解放されたいと何度も何度も思っていた。
そういう状況でも、定期的な出撃は辞めなかった。
そしてそれが起こったのは、とある日の某所。
いつも通りにコンビしている時だった。
コメント
続きを楽しみにしています!
こんな終わらせ方あんまりだ、、
続きが楽しみです。
引っ張る引っ張る笑
ラディッツが出てきた時くらいのワクテカですわな。