某日
ほぼ毎日のように重なり合っていた既存のバレンタインアポをこなし続け、
殆どが平和だったのに1件修羅場になり、怒鳴るわめくの酷い有様を経験することとなった。
もちろん全ての責任は自分にあるから致し方がないこと。
出来るだけ穏やかな関係を継続したかったが、そもそも穏やかな男女関係なんてあるわけないってこと。
最近たるんでるんじゃないの?ってこと。
昔はもっと尖っていたし、切れ味も鋭かったし、
それこそ何の感情もなしに獲物を狩るように即っていた自分がいたのに。
無駄に大勢の既存を抱えて苦しんでるなんて。
それこそ新規のみを追い続けることがモットーだった過去の自分が今の自分を見下している。
自分から責められることが何よりも最も苦しい責められ方の1つ。
で、夜に街に用事があって少し出かけてて、その帰り道。
白いコートに黒髪、LIZ LISAって感じの子がゆっくり歩いていた。
反射的に声かけ。
チバ『ねえ。帰るとこ?』
彼女「帰らない」
チバ『これから飲み?』
彼女「彼氏待ってる」
チバ「おー」
彼女『連絡待ってるの』
立ち止めに移行し話を聞く。
で、大して意思のない感じがしたので、
このまま徒歩で連れ出し先に向かおうと思った。
話しながら店の方まで歩いて行く。
彼女の喋り方は好きじゃなかったけど、顔が可愛かった。
だが、暗くて分からなかったが近くで見て気付いた。
明らかに目と鼻を整形していた。
彼女『まじ、都合良い時しか連絡してこないの』
よくよく訊くと彼氏ではなく担当ホストだった。
そして明らかにものすごい額引っ張られていることが分かる。
で、店に向かうまでの間の会話がもう95:5くらい彼女が喋ってる。
こっちはもう「へえ」とか「まじで?」とか「そうなんだ!」しか言ってない。
オートパイロット状態。
若干面倒くさい匂いもしたし、彼女への興味関心がどんどん薄れていくことも感じていく。
しかし即の流れは確実にできている。
ここでわざわざ逃すなんて、昔じゃ考えられない。なんて考えがよぎる。
じゃあまあ弾丸狙うかってことで、バーじゃなくてカラへと連れ出し先を変更する。
さくっと入店を打診。
ノーグダ。
それで分かった。
多分彼女も慣れている。
で、入店してドリンク飲みながらなごもうとするが、
もう彼女の話は止まらない。
彼女は北信越出身。
二十代前半。
上京してすぐ知り合った男とすぐ同棲するが、すぐ破局。
別の男の家に移り住むが、そこで妊娠が発覚。
どっちのか分からないし、移り住んだ方の男は激怒するしで、
どりあえず堕ろしてから更に別の男の家に移り住む。
そこらへんでホストにハマり始めて借金が増えていく。
キャバやらデリやらで稼ぐがそれもホストに消えていく。
で、パパ活みたいなことしてたがそこで謎の妊娠が発覚。
お金ないから新しい男捕まえて生でして、その男のせいにして
費用を捻出して事なきを得る。
多めにもらったからそれで目をいじくる。
blah blah blah..
ここらへんでこっちは完全にグロッキー。
これ以上もう彼女の話を聞きたくない。
相槌うつ気もなくなって、うわの空でぼーっとするだけ。
彼女は相変わらずマシンガンみたいに自分のこと喋ってるけど、
同時にずーーーっとケータイをいじってる。
色が緑になったり青になったり白になったりしてるから、
様々なSNSアプリでチャットやら投稿やらしているのだろう。
最初からずっとそう。
ちなみにこちらはまだ名前すら聞かれていない。
後悔し始めた。
普段ならこういう子は引かないし、引いても早い段階で分かって
すぐにリリースに移行する。
ナンパしているとこういう子に当たる確率はあるけど、
付き合ってるとこっちまで闇に引きずり込まれるから、極力付き合わないで
距離を置こうとしてきた。
闇は闇を呼ぶし、興味本位で覗き込むと簡単に引きずり込まれるから、
最初から接点を持たないことがもっとも良い方法になる。
(闇でない子はいくらでもいるからそっちに行けばいいだけ)
ああ、何やってんだ俺、、って感じで髪をかきあげた。
理由つけてさくっと帰るか、って決意した。
そしてふと彼女をみたら、ケータイじゃなくてこっちを見てる。
じーっと見てる。
え、何?って言うと、なんでそんな感じなの?って訊いてくる。
いや別に、って答えながら、伝票どこだっけ、って感じで目線で探す。
そしたら歌おうよ、って彼女が言ってくる。
いや、俺歌下手なんだよね、ってぶっきらぼうに言うと、
「○○は好き?」「△△は?」
って歌手名を沢山訊いてくる。
テキトウに答えていたら、脈絡もなく仕事は?とか、
どこ住んでるの?とか、色々訊いてくる。
あんまり答えたくなかったので本当に適当に答えていると、
そこから話題をどんどん膨らまそうとしてくる。
ああ、そういうこと、って思った。
ふーん、って感じで、見下ろすように彼女を見た。
で、「聞き取りにくいからこっちおいでよ」って言って、
隣に誘導する。
あとはいつもの弾丸ナンパみたいの手順。
突然の豹変に向こうはびっくりしてたけど、
全然嫌がる感じも無い。
完全に形式。
ゲット。
終わった後、今日どこ泊まるの?って訊くと、
彼氏(ホスト)の仕事終わるまで漫画喫茶で待つという。
へえ、みたいなこと話しつつ、
だんだん無言になっていく。
そのままの流れで伝票持ってお会計をしに行く。
で、店を出て、じゃあ俺こっちだから、じゃあ、
という短いやり取りをして、解散。
ちょっと思い出して書きたくないくらい、
彼女の話は生々しかった。
妊娠→堕胎系の話はいつ聞いても気分が悪くなるし、
それを自ら平然と語る(そしてそれで興味を惹こうとする)そのスタイルも
全然好きになれないし、聞きたくない。
こういう女性がいることは知ってるし、
それこそ散々絡んできたけれども、
振り返ってみるとそういう時は自分も病んでることが多い。
健康でハッピーで調子がいい時は、それはただ調子がいいのではなく、
自ら調子がいい原因を積極的に取り入れようとしているから。
明るくて気さくな人と積極的に話そうとするし、
気分が上がる活動を積極的に選ぶし、
逆にそうならない人とか活動を主体的に避けるように行動していく。
一方で落ちてる時は、自ら人との交流を避けてより一層落ちる方向に向かっていくし、
同じように落ちてる人と絡もうとしてしまうし、
明らかに自主的にマイナスの方向に向うような行動を選択してしまう。
今回も、闇だと知っていて自ら飛び込んでしまった。
いつもなら避ける物件なのに。
連れ出す寸前で放流することだって結構あるのに。
ちなみに彼女は、とにかく追いかけたい女の子だった。
ホストだったり、鬼畜な彼氏だったり、
酷いことされて、突き放されて、無視されて、そうやって傷つけられている可哀想な自分、
という存在を確認する時にこそ、最も脳内が気持ちいいと思うタイプの女の子だった。
そっけなくされて、「え、なんで?」とか、「どうして??私じゃダメなの??」と
すがるようになるそのシチュエーションが大好きな女の子。
それでいて、本当に些細な興味関心だったり、些細な優しさを貰うと、
それが至高の快楽となる、というようなタイプの女の子。
そういう子はそっけなくされないと何にも響かない。
こっちが興味持ったらすぐそっぽを向く。
まるで猫みたいな女の子。
猫と猫じゃらしのようなもの。
そういう子と関係を持つとジェットコースターのような生活が味わえる。
時にはそういう感情の上げ下げが楽しい時もある。
マイナスの感情からプラスの感情まで急上昇すると、
プラマイゼロからプラスへ上昇した時なんかと比べ物にならないくらいの
快感が味わえるから。
その麻薬的快楽を味わうために簡単な方法は、
基本的にドン底に居ること。
そうすれば些細なことで一気に気分が上昇できるから。
そういうのを無意識的に求めてしまっていたのかもしれない。
多分そうなんだろう。
何処かで知ったけど、意識と無意識の差はあまりにも大きいらしい。
意識なんてものは本当に些細な大きさしか無い。
全てを司っているのは無意識。
その無意識の性質で、人の性格やら行動様式というものは
決定付けられているらしい。
こんな話は身も蓋もないから知りたくもないと思ってしまうけど、
自分の無意識はどんな特徴を持っているのか、
ちょっと考えてみると何となく分かる気がする。
多分ろくなもんじゃない。
必死に隠して生きていくだけで精一杯。
コメント
はじめまして。
すごく共感できる内容でした!
私もいっちゃダメだと思いつつ、怖いもの見たさで風俗3つ掛け持ちの子に手を出したことがあります。
付き合ってはいませんでしたが、私生活けっこう振り回されました笑
いまでは2017年のいい思い出です。
最近ブログを立ち上げたので、
よろしければ私の方にリンクさせていただいてもいいでしょうか?
よろしくお願い致します。
>ERIAさん
振り回される経験も時には必要だと思います。
以後同じような状況になった時にメタ的に自分を客観視出来るので。
ブログを教えてくれれば相互リンクします。
ご返信ありがとうございます。
過去には別の女性を振り回したことがあったので、その報い的な意味でも、経験しておいてよかったと考えています。
たしかに、一度経験しておけば、今後は同じ轍を踏むことも少なくなりそうですね。
とはいえ、恋は盲目なので、私個人はもっと経験が必要ですが笑
リンクありがとうございます!
まだ幼いブログですが、こちらでお願いできますでしょうか。
http://blog.livedoor.jp/erialice/
ブログ拝見いたしました。
リンクおよびご紹介させて頂きました。
https://nanpawars-blog.net/post-965
ありがとうございます
こちらもリンクさせていただきました。
今後とも宜しくお願い致します。