■ナンパ究極秘術4:嫉妬に狂わない方法




ある女の子をその日に抱いた。とある深夜の話。とても可愛くて丸顔で、少しシャイでおっとりした性格の子だった。事後にLINEを交換して後日会う約束をした。それから定期的に会う関係になった。 


最初は深夜にだけ会っていた。でも深夜と朝だけの会話じゃ足りなくなってきて。仕事終わりに一緒に飲みに行くようになった。
他の子や彼女もいたため休日は会わないようにしていたがそう思うのも最初だけだった。会う頻度がどんどん増えていった。自分の中の彼女の順位はどんどん繰り上がっていった。


そんなつもりじゃなかったのが問題だった。次第に本命彼女化していく彼女。でも最初のナンパの仕方があまりにも酷くて。
ノリと適当なトークで「いいじゃん、いいじゃん」という感じで自宅に連れ込んでしまっていた。


こちらがチャラいことも相手に伝えていたし、相手がチャラそうなこともなんとなく分かっていた。
深夜に新宿を歩いていた子だしその前に誰とどこで飲んでいたかなんて分からなかったし訊かなかった。
彼女はスマホだけじゃなくラインも含めて二重ロックを掛けていたし、自分と一緒の時に全然ラインを見ない所もなんとなく”慣れている感じ”がしていた。


一緒にいる時間が長くなればなるほど相手への猜疑心が強くなった。金曜・土曜の夜は連絡が無いと不安になるようになってきた。
自分はその時どうしたか?そういう危ない日時に彼女と会うようにした。


少なくとも自分と過ごしていて眼の前に彼女がいれば他の男と会ったりそういうことになることは絶対ない。そういう動機で彼女と会っていて。
最初はそれで良かった。だが次第にそれがエスカレートしてしまった。


深夜に頻繁に会うようになってしまった。基本的に夜はうちに来るようになった。来るようにと言うか、自分がそうお願いした。
当然他の子への連絡は億劫になり、キプ子の数が激減し始めた。女性は生ものだ。会ったり連絡しなかったりするとすぐにだめになる。それを分かっていながらも彼女への執着を断ち切れなくなっていた。


そして事件が起きた。いつものようにツイッターを見ていて。とある即報が目に飛び込んできた。「どこどこで、何何を弾丸で即!!」
相手の年齢、状況、特徴。ぼかした画像。
いつもの即ツイートだ。


あまりにも彼女と合致していた。冷や汗がブワッと全身から湧き出る感覚を味わった。そして心臓の音が聞こえるくらいに鼓動を始めた。


結論。そのせいで彼女とはダメになった。


その原因。それは、
「彼女が他のナンパ師に即られて即ツイートされていたから」ではない。


自分の猜疑心が限界突破し、それを見た彼女が自分をフッたからだ。自分が彼女を問い詰めたからだ。


最初はしれっとさり気なく「xxの日の夜、何してたの?」と訊いた。返事があいまいだったため自分の心はさらに不安になった。そして思い詰めた表情で彼女に何度も何度も同じ質問を浴びせた。


その日の尋問では即られたかどうかの真偽は分からなかった。その日以降、自分はそのナンパ師のツイートを遡り彼女に関する情報が無いか必死に探した。

他の彼女やキプにはこんなこと一ミリも伝えていない。誰かに相談も一切していない。でも伝わった。このダサさが。余裕の無さが。
他の男に即られたかもしれないと嫉妬に狂う究極に自信のない男の姿が。
それらは時空を越えて光速を超え量子もつれの如く瞬時に女性に伝播する。


当然のように彼女は自分に寄り付かなくなった。リカバリーを試みたが自分の心は「魅力的な男」とはとうにかけ離れた姿になっていた。
追い打ちのラインも未読無視され、意を決してボタンを押したLINE通話も何の意味もなく反応は無く。
彼女との関係はあっさりと終わった。


嫉妬に狂わない方法。
それは「キープした後は半目を閉じる」ことだ。


口説く前。口説いている時。その時は両目を見開いて彼女のことを観察する。
相手がどのような女性で、どのような人間性を持ち、どんな人たちといつもつるんでいて、どんな生活をどんな風にしているか。
両目だけじゃなく五感もフルに活用し彼女のことを観察し分析し、そして判定するようにする。


そしてキープした後。彼女になった後はどうするか。ほぼ放置だ。
彼女のプライベートに関しては半目でしか見ない。もちろん会話は楽しくこなして心のつながりを構築していくが、それは相手と自分の新しい未来に関することだ。
彼女の過去とか、話題に出てこないプライベートな部分とかについては半目程度の感度で聴き深く詮索しようとする自分の思考をストップさせる。


即報が自分の彼女かどうか疑うという思考自体をストップさせる。
この事象は昔からブログ時代からもよくあることで、それでナンパ師同士が険悪になってしまうことも多々あった。
実際はセフやキープ、即子がかぶることはあるけれど、「本命彼女」が即報で流れてきた、という事例は勘違いを除くとかなりレアな現象だと言い切っても過言ではない。
(特に即報は相手の特徴をぼかして発信するため、自分の彼女かも?と勘違いする男性が一定数発生してしまう)


半目のままキープを大量に確保するのだ。ひとりひとり、いちいち詮索したり疑ったりしない。羊飼いのように放牧スタイルで管理を継続する。
羊飼いだって、飼っている羊がたった一頭だったらその羊の一挙一動、体調や食事量が気になってしまうはずだ。
しかし50頭とか飼ってるとそんな感情は一ミリも湧かない。


常に観察するとか常に考察するとかしなくていいということだ。Wi-Fiのスイッチを切るように相手への猜疑心をストップさせる。
そのために最初から「付き合ったら半目」というスタンスがいかに合理的で優れているかを自分に言い聞かせる。


それでもどうしても猜疑心が出てきてしまったら新しい子を探したり別の彼女とイチャイチャしたり激しく濃厚なセケエスをすることだ。
そんなんじゃ気が休まらない…なんて意見があるかも知れないがそれを3人とか5人とか無理やり予定作って種馬のようにセッケスをしていると次第に心が変に麻痺して画像の宇宙猫みたいな感覚になってくる。


恋愛によってばかになってしまう人間の本質に対処するには、さらに人間の本質である「執着の分散」をぶつけてしまうしかないのだ。
多頭飼育の羊飼いになってしまうしかない。否応なしにひとりひとりへの気持ちが分散されていく。
そうやって気持ちの暴走を抑えることが常に冷静で経験豊富な男性になる道の第一歩となる。


恋する気持ちは実際には良いものだし人生を振り返っても貴重なものだ。
セッケエスは1000人とかとできるけど恋はせいぜい20人とか30人くらいしかこの短い人生では経験出来ないと思っている。
それらはこの空虚な人生に彩りを与えてくれる最高の出来事の1つだと自分は思っている。


しかしその気持ちが暴走して「恋できたかもしれない相手との関係をぶち壊しにしてしまうこと」は避けるべきだ。
そのために例えハタから見てダサいと思えるような行為だったとしても自分の心を抑える技術を持っておくことはあなたの損にはならないと思う。