未婚の美人女医 -美女ゲットナンパ8人目-


ここ数ヶ月の出来事です。


[未婚の美人女医 -美女ゲットナンパ8人目-]









とある週末の夜。




表参道で飲み会後、
所用で南青山に向かう途中だった。




交差点で二人組とすれ違って。
はっとして振り返った。




涼しげな白のワンピース。
肩まであるストレートの黒髪。
帽子の下に見える美しい横顔。
きれいな顎のライン。
スト3.7。




美女だ!
声をかけなければ。
しかし逆三。
いくべきか?




本来声かけは物件を見た瞬間行くべきなのに。
とっさに躊躇してしまい、地蔵してしまった。




気を立て直すため、一度立ち止まって。
遠目から彼女たちを観察した。




チャンスはすぐに訪れた。
片方の女性が手を上げてタクシーを止めて。
2人で乗るのか?
いや、1人だ。
バイバイ、と女性に手を振る美女物件。
タクシーが軽快に走り去った。
ここしかない。
瞬間、自分は美女に声を掛けた。




えっ、と驚く彼女。
すかさずストーリーを語って。
飲み帰りだということ。
飲み足りないなと思っていたこと。
目の前の二人組みがとても楽しそうだなと思っていたこと。



そして、二人の中でも、特にあなたがタイプだと思っていたということ。





互いに飲みの後だったことも幸いして。
話が弾んで。




数分話した後、次に会う予定を決めて。
連絡先を交換した。




久々に、本当に逃したくない物件からTGできて、
その日は興奮が冷めなかった。




その後送ったファーストメール、
維持メールは淡々とうまくいき。




1週間後の週末。




念願の、彼女とのアポを迎えた。






———-




◆アポ 新宿




彼女との会話は、驚きの連続だった。




まず、彼女の年齢。
彼女は32才だった。
その実年齢は、肌ツヤ、服装、髪型から全く想像できなかった。




次に、職業。
立ち話の際は医療関係者、と聞いていたため、
看護師か、もしくは薬剤師かと思っていた。
違った。
医師だった。




とある、まったりした科の医師。
出身、研修先の大学はともに関東で。
その大学は、関東のとある国立大学だった。




度肝を抜かれた。
こんなに見た目も会話もキラキラ系な物件が、
とてつもないエリートだとは。




さらに話を聞くと、彼女は医師の家系で。
父の家系が代々医者で、医院を複数経営していて。
妹も医学部の学生で。




自分が受験生の頃を思い出した。
国立の医学部を目指す友達は、理系コースの中でも押し並べて優秀で。
どんなに勉強しても彼らは別格で。
学校や塾で、悔しい想いをしたことを今でも覚えている。




紛れもない美女である容姿。
その上、殆どの一般男性を上回る地位・収入のスペック。
恋愛遍歴は豊富。彼氏が途切れたことは中学くらいから最近まで、ほとんどなかったという。
とてつもなかった。




知性も、外見も、何もかも負けた気がして。
思わずたじろいでしまった。
それでも、身に付け鍛えたセオリーは裏切らない。
セオリー通りステップを重ねて。
価値伝達。ディープな会話の引き出し。
提供意思の伝達。
着実にステップを構築する。




2件目のバーへ。
しかし、こちらの気持ちが萎縮していたせいか、
思うように関係構築が進まない。
こちらの態度が筒抜けになってしまったのか。
更に悪いことに、彼女が明日の予定を気にし始めた。




「明日は早くから予定があるの」




終わりのサイン。
思わず苦い顔になる。
解散にして、仕切り直そうか。
なんて、情けないことを思ってしまいそうになる。
そんな自分を恥じた。




絶対に逃したくない物件。
だからこそ次なんて無い。
このままじゃ、受付嬢の二の舞いだ。
今行けなくて、次行ける保証なんて無い。
だが、このまま押せばゲットができるわけでもない。




もう1軒だけ、と彼女に告げ、静かなバーへと向かった。
ここで更にディープな会話を展開。
自分は時計をつけていない。
相手もつけていない。
店内には時計はない。




語って。
語らして。
しゃべらせて。
しゃべり尽くさせて。




夜が更けて。
酔いが回って。
疲れが貯まって。
二人の距離がどんどん縮まって。




ふっと彼女が体を預けてきた。
ステップ移行。
性的誘惑ステップ。
徐々に、徐々に、彼女に触れる回数を増やしていく。




店を出て。
一気にキス。
成立。
雪崩れ込むようにして、タクシーに乗り込む。
自宅へ。
そのまま、崩れるようにベッドへ。
Dキス。





グダ。





「チャライのはイヤ。」





一旦引く。
説得により彼女の価値観を壊しにかかる。
チャライ→積極性への変換。
そして引き。





引き。





引き。





そして、押し。






Dキス。





成立。
更に深く。
行けるか?






彼女の両腕が、自分の背中に回ってきた。






確信と、安堵感。





週末の午前3時。





自分は、準即を決めた。






———-






それからは、キプとの時間を削り、
彼女とのデートに費やした。




どんな時も気を抜かなかった。
こんな理想に近い物件、絶対にものにしよう。
そう思っていた。
何もかも真剣だった。




次第に、彼女が自宅に泊まるようになり。
生活を共にする時間が増えてきた。




ためらわず彼女化した。
だからといって執着し過ぎないために、
今までどおりナンパ活動もした。




共に過ごしているうちに、
互いの気持ちを理解してきた。




ふたりとも、ベストの相手を探し求めていた。
自分は、彼女が理想の相手として適しているのではないかと思い始めてきた。
彼女も、幸いな事に自分をそのように考えてくれているようだった。




互いに互いのことを深く知りたいと思っていたと思う。
だから何度もデートを重ねた。
週末は小旅行に出かけた。
うちに泊まりに来る回数が劇的に多くなった。
甘い時間が1ヶ月ほど続いた。




あるとき、彼女がこんな話をしてきた。
彼女の家には現在男がいない。
だから彼女は、医者の男性と付き合えと
家族から強く言われていた。
それは病院を継ぐためだった。




だが、もし医者でない男性と結婚するならば。
その場合は、男性を医学部に入れて医者にする、
と父親は言っていたという。


その男の仕事はどうするの?と聞くと。
親族で受験中の費用、その後の6年間の学費も生活費も全部持つから、やめてもらう、ということだった。
驚いた。
そういう世界があることを、自分はこの時初めて知った。




もし、そんなことが成立したら、
人生上がりだ。




無費用で医師免許を獲得し。
勤務先である病院もあてがわれ。
そして、美人の奥さんまで付いてくる。




まるで夢物語のようだ。
そして。今。
その話が夢物語ではなく。
現実の話として。
目の前にある。
人生で初めての「うまい話」に、
自分が動揺しているのが分かった。





しかし、現実はいつも通り。




うまい話なんて、あるはずなかった。






———-






それから更に一ヶ月ほど彼女と過ごして気付いた。




彼女は、本を全く読まなかった。
医師というと、アカデミックな世界にどっぷり浸かっているイメージあった。
しかし、彼女の口から出る会話は、職場の不倫の話や、ファッションの話、最近のドラマの話が多くて。



また、自分は長らく勘違いをしていた。
彼女の研修先の大学と、卒業大学は違った。
彼女が卒業したのはとある私立の医学部だった。





彼女はパソコンが全く使えなかった。
実家のノートパソコンは、ホコリをかぶっていると言っていた。
論文を書いたり、パワーポイントで資料を作り発表をするという作業は、主に教授がやるとのことだった。
どうしても必要な時はいつも誰かに頼んでもらってきたと、彼女は笑って言った。





彼女は職場の不倫話、同僚の不倫話を楽しげに語った。
自分はその時の、彼女の思考を注意深く観察していた。
結果、彼女は不倫に対して、絶対悪という認識を持っていないことが分かった。
彼女自身に経験があるとは言っていなかったが。
あり得る話。ありがちな話。ありふれた話として。
彼女は不倫を許容していた。





彼女は遅刻の常習犯だった。
それで予約していたディナーがパーになることは何度もあったが、旅行の電車に遅れたときのリカバリーには苦労した。
そして彼女は飛行機のチケットのみならず、新幹線のチケットも自分で購入したことが無かった。





彼女が飲みに行く日は、連絡が一切付かなかった。
飲みの後にうちにくると約束して、その通りくることは、7回中1回くらいだった。





彼女は料理が一切できなかった。
面倒なのでするつもりも無いとはっきり言っていた。





次第に自分に疑問が湧いてきた。
なぜ彼女と一緒にいるのだろう?
普通だったらすぐフェードアウトする物件なのに。
なぜ、自分はまだ彼女を彼女化しているのだろう。




そして、すぐに気付いた。
自分は彼女の肩書きに目が眩んでいた。





・お金持ち一家の長女
・女医
・美人
・後継ぎのいない病院





いつのまにか、彼女に感じていた魅力は彼女自身ではなく、
彼女の肩書きにすり替わっていた。




そして、それを将来自分が楽して過ごすための、
手段の一つとして考えるようになってしまっていた。




自分を恥じた。
何をしているのかと。
自分がナンパをする理由。
それは「自立」のためではなかったのか。
自分の力で、最愛の人を見つける。
その力を獲得するためではなかったのか。




今の仕事をしている理由。
いまの会社にいる理由。
それは、自分の好きな分野で、最大限力を発揮できる環境が揃っているからではなかったのか。




それなのに。
それらを全て捨てて。
彼女を惚れさせて、夫になり。
ついでに医師免許と病院の後継ぎの座も獲得しようだなんて。


彼女とその家族におんぶにだっこの人生を選択しようとしたなんて。


そんな妄想をするだけでも恥ずかしいのに。


それを実際にしようだなんて。
とんでもない腑抜け。


そんな腑抜けに、自分は成り下がってしまっていた。





———-





それからの出来事。




別れを告げ。
拒否され。
よりを戻し、
もう一度別れ。




何度もよりを戻し。
何度も別れ。




そして。
互いの執着心が消え。
連絡が完全に途絶え。
現在に至る。





この一件から得た教訓は以下だ。




・肩書きだけで女性を選んではいけない。女性の性格、価値観、考え方、感性、気質を重視するべき。( 美人×肩書き < 美人×内面 )


・恋愛経験が豊富な女性は、恋愛の相手としてはパーフェクトでも、結婚の相手としては落第点の場合もある。目的と手段を見誤ってはいけない


・女性の内面は数回のデートでは分からない。数ヶ月、生活を共にしなければ見えない部分がある。そしてその部分こそ、パートナーとして選ぶ際により重要な要素となりうる


・美女×女医というハードスペック&ソフトスペックが優れているのに30代で独身の物件は、必ず、何かしらの欠点がある。他の男性が誰も彼女にプロポーズをしなかった理由が必ずある。その理由をいち早く見付け出し、それが自分にとって許容できるものなのか否なのかを判断すべきである





多くの時間を費やし得た教訓は、
情けないことに、
よく考えれば当たり前のようなことばかりだった。





女性の内面。
人となり。
性格。気質。感性。道徳観。倫理観。




これらが、パートナーとして選ぶ際になりよりも大切であると。




そして、これに気付いてからは熾烈な競争は避けられない。
自分は相手の女性の容姿に妥協する気はない。
となると欲しい相手は美女で、かつ内面も優れた女性。
そんな女性は、一般的な男性だけでなく、
聡明で社会的地位の高いライバルの男性も喉から手が出る程欲しい物であるはずだからだ。




そこは、想像を絶するようなレッドオーシャンだろう。
しかしそこに飛び込まないで目標達成する方法はない。
飛び込むしかない。
そして、そこで競り勝つしかない。






良い子は必ず早く売れて、誰かにキープされている。





奪うテクニックを身に付けること。
タイミングを見極めること。
そもそもの試行回数を増やすこと。






この戦いは総力戦だ。
それに耐え得る自分を作るために。
競り勝つために。
出来ることは全てするつもりだ。








今回の戦果:1準即
進捗:8ゲット/10ゲット 残り2ゲット








・西麻布の愛人OL -美女ゲットナンパ9人目-


コメント

  1. カイジ より:

    いつも興味深く読ませてもらってます。
    自らの中にある本能的な欲求と創造的な欲求との葛藤、そして、最終的に自分を保つ姿勢に感心させられるばかりです。
    今後とも楽しませてください。
    いつか人生で交わる日が来るのを楽しみにしています。

  2. ケーゴ より:

    いつ読んでも読み応えがありますね。

    これからも応援しています!

  3. BOB より:

    すごく密度の濃い内容ですね
    読んでいて、今回も痺れました!
    応援しています‼︎

  4. ikasui より:

    つい最近、似たような経験をしました。僕の場合は美女でもないし期間も短かったのですが、とても共感出来ました。

    理想の女性ではないかと期待し、今後の人生を想像して幸せを感じていた矢先、彼女のどうしようもなく悪い部分が見えてしまう。期待を裏切られ、目の前の幸せが崩れ去る。「落胆」の一言。
    理想の彼女探しは、本当に難しいものですね。

    いつもブログ楽しく読ませていただいてます。これからも応援しています。

  5. k より:

    もうほんとにたまりません。チバさんもあさぺんさんも最高です。自分を律しているオトコを見るとほんとにたまりません。

  6. チバ より:

    >カイジさん
    ありがとうございます。
    これからも休まず活動を続けます。

    >ケーゴさん
    ご無沙汰しております。
    精進します!

    >BOBさん
    いつもありがとうございます。
    場所は違いますが、同じスト師として頑張りましょう!

    >ikasuiさん
    ご無沙汰しております。
    似た案件、お疲れ様でした。
    期待して、裏切られて。
    この繰り返しは本当に苦しいと思います。
    共に目標に向かって切磋琢磨していきましょう!

    >kさん
    まだまだ遠く及びませんが、
    目標にして前に進みたいと思います。

  7. たく より:

    チバ様
    いつも楽しく拝見しております。

    前回の「信じた分の痛み」程では無いにしても
    継続するのは難しい案件だったように見受けられます。
    それにしてもここまでの美女を落とせて一時的にでも付き合えるのは凄いと思います。


    そこで質問なんですが、
    1.例えば10バンゲしてアポまで移行出来るのは何人位でしょうか?

    2.その内ゲット出来るのは何人位でしょうか?

    3.新宿で1即しようとしたら何声掛け位で出来る事が多いでしょうか?
    これは日によると思いますが。


    長くなりましたが、ご回答頂ければ幸いです。

  8. 4 より:

    めちゃくちゃ濃い、最高の内容ですね
    後二人と言わずずっと見ていたい気もします笑
    また次の記事を心待ちしています

  9. チバ より:

    >たくさん

    1.例えば10バンゲしてアポまで移行出来るのは何人位でしょうか?
     →ムラがあります。かなり厳選してTGする一方、スケジュールが合わず消滅することも多いです。近々ですと4人くらいです。

    2.その内ゲット出来るのは何人位でしょうか?
     →アポればゲットは3/4程です。

    3.新宿で1即しようとしたら何声掛け位で出来る事が多いでしょうか?
     →曜日と時間帯と物件のスト値によります。参考にならないですよ。先日の物件は20声かけしてからの1即でした。

    >4さん
     →10人で、一旦活動に区切りをつけようと考えています。ありがとうございます。

  10. T より:

    初めて拝見しました!チバさんの状況や心情等詳細に書かれていてそこらへんのナンパブログとは一味違いますね(^O^)

    >→アポればゲットは3/4程です。
    上記はアポしたら、後日ではなくその日中に自宅やラブホまで行くとゆう形でしょうか?
    またその際は経費削減で自宅持ち帰りを前提にされてますか?
    11. Posted by チバ 2015年09月05日 17:26
    >Tさん
    ありがとうございます。即ではなく準即ゲットですよ。基本自宅ですが物件によってはレンタ、カラ、マンキ、ラブホ様々です。
    カラでゲットしてから自宅に連れ出すパターンもあるので。
    12. Posted by 名も無き権兵衛 2015年10月25日 14:32
    彼女を変えようとはしたのでしょうか?
    変えようと努力したけど全然ダメだったのでしょうか
    だとしたら本当に絵に描いたようなお嬢様育ちですね
    災難でしたでしょうけど良い経験ですね

  11. 名も無き権兵衛 より:

    彼女を変えようとはしたのでしょうか?
    変えようと努力したけど全然ダメだったのでしょうか
    だとしたら本当に絵に描いたようなお嬢様育ちですね
    災難でしたでしょうけど良い経験ですね

  12. けい より:

    読ませますねぇー…!
    ただのナンパブログで検索してたどりついただけなのに、
    グッと引き込まれるドラマですごく面白くファンになりました。山本美月の話も、いやいや、感慨深かったです。

    これからも楽しみにしてます。

  13. チバ より:

    >名も無き権兵衛さん
    人を変えることはできない、自ら変わるよう手を貸すことしかできないと感じました。
    前に進みます。

  14. チバ より:

    >けいさん
    ありがとうございます。
    経験を糧にこれからも努力します。