禁断のマンション住人即の誘惑/新宿住みの地方出身3年めOLナンパ


新宿に引っ越す前は恵比寿に住んでいたのだが、
当時(かなり何年も前)仲間うちで飲んでいた時に、仲間の先輩の話でこんな話があった。


「じつはさ、この前俺んちのマンションの一階のコンビニに可愛い子がいてさ」

「なんか仕事帰りの独り身OLっぽかったからさ、彼女がコンビニでるタイミングで声かけてみたんだよ」

「そしたらめっちゃ意気投合しちゃってさー!そのまま家に招き入れてやっちゃったよ!」


当時はまだ自分も相棒も駆け出しで、
ぜんぜん即とか出来てなかった時だったので、


「えーーー!すごいっす!!!」

「え!?つまり『マンション即』すか???」


なんて驚いて、はしゃいで、先輩を羨望の眼差しで見ていた。


それからある程度時が経ち、即や準即ができるようになっていったけれども、
あのときの話のインパクトの大きさはずっと拭うことが出来なかった。


マンション即はすごいなと思った。
で、即った後も仲良くて、

仕事帰りとかたまたま玄関で鉢合わせたら、


男「こんばんは。」
女『こんばんは。うふふ』


なんて互いに照れながら会釈して、
で、

女『夕食、もうすみました?』
女『昨日のご飯の残りがあるんですけど、、そんなのでも良かったら、うちで一緒に食べませんか?』


なんて部屋にお呼ばれしちゃったり、
しこたまがっつり交わって、


で、朝も偶然エントランスで会っちゃって、
うふふ、お久しぶりです、なんて感じで冗談言って笑って、
ふたりとも照れ合う、、、


うわーーーー!!

最高!


なんて悶絶を繰り返していた。


マンション住人即は自分の夢となった。


すると、程なくして、
青山に住んでいた当時の相棒が、
なんと本当にマンション住人即を決めたとの報告が入った!


「エントランスでかなり選んで声掛けした」

「一旦飲みに行ったから直の即ではないけど、達成したよ!」


と、目を輝かせながら報告する彼の表情は生き生きとしていて。
自分も羨ましくて苦悶していた。


だが、程なくして、相棒の元気はどんどん無くなっていって。


当時は自分も含めて、相棒もともにぬるい精神をしていたので、
すぐにゲットした子を彼女化するクセがあって。


そのせいで、相棒はマンション即の彼女を彼女化していたのだが、
そのために修羅場を数多く経験することになった。


相棒の鉄板ルートは、渋谷で飲んで、そのまま青山の自宅へとタクシー運送してゲット。


これを、彼は当時週2,3は繰り返していたらしい。


で、ついにばったり、マンション即の彼女に、
連れ出しの現場を見られてしまう。


一度目は、『あんた何やってんの?』『どういうこと?』と詰められ、
エントランスで修羅場。
(連れ出した女性はゲットできず)


めんどくさいのでマンション即の彼女とは別れ話をしたらしいが、
曖昧なまま話し合いは終わり。
そして二度目の鉢合わせ。


マンションのエントランスで。
思いっきり体当りされ、胸ぐらを掴まれて罵声を浴びせられたらしい。


当時の自分は相棒に、マンションの防犯カメラとかあるし、
暴行は犯罪だから、そう言って警察に相談したら?と言ったが、
彼は自分が悪いし、逆恨みが怖いから、と言ってそういうことはしなかった。


で、その後ほどなくして相棒に正式な彼女が出来たのだが、
そのタイミングで相棒は別の街に引っ越した。


本命彼女と一緒のときに、マンション即の子に鉢合わせたら
本当にやばいと思ったから、と言っていた。


そうでなくても、朝や夜、マンションのエントランスに行く時にいつも周囲を確認するようになっていて、
精神的にきつかったらしい。


ぶっちゃけ笑い話っぽいのだが、
実際は本当に笑えない。


この頃ぐらいになって、自分も目立ってナンパすることや、
ナンパすることを周囲に言うことの危険度が身に沁みて分かってきていたので、
ナンパ的自主的コンプライアンスのひな形のようなものの輪郭が生まれ始めていた。


「生活圏内でのナンパは辞めよう」


こうしてこのような自主ルールが制定されて、
自分はマンション、近所のスーパー、最寄りのコンビニでのナンパは
絶対にしないようにした。


更に言うと、自分は毎回毎回違う女性とマンションのエントランスに
入っていくので、
そもそもそれを誰かに見られたりしたくない。


というか、たまにマンションのエントランス前で
家連れ出しグダの攻防をしたりするので、
それもそれで非常に目立ってしまう。


だから、いちおう人の多く住んでいるマンションではあるものの、
(これは非常識なので誰にも推奨はできないが、)
自分は誰にも挨拶をしないで入退出をする。


顔見知りを作らない。
誰にでも距離を取る。
仲良くなる気が一切ないというオーラを
建物内でまとっている。


お隣にも挨拶すらしていない。


前置きが非常に長くなってしまったが、
先日即ゲットした女性が、自分のマンションからほど近いマンションの住人だった。


20時ごろに三丁目付近で声掛け →立ち飲み → 新宿住みカミングアウト →『えー!私も新宿住みなんですよー!』 →『○○通りのxxの前のマンションです!分かります?』


がっつり近かった。


ああ、なぜ先に自分から住んでる場所カミングアウトした?
相手のを先に聞くべきだった。


彼女は某医療系のOL。ボブの髪と、色白小顔で動物っぽい感じ。
某地方出身の3年めOL。
ちょっとなまってて可愛い。


正直、ちょっとタイプ。


食い付きはがっつりある。


だが、昔の相棒の話を思い出して苦悶する。


ああ、どうするか?
放流か?


いや、まさか。
結構、俺この子タイプだぞ?



で、一旦トイレ行って演算して、
出た結論は「即って連絡先を交換しない」。


そうすれば問題はすべて解決できる。
とりあえずそれを実行しようと頑張る。


二軒目移動して、静かなバーで雰囲気作る。


『私結構恋愛体質で、いつも彼氏欲しいって思っちゃうんですよ』

『だから結構変な人に捕まっちゃうんですよね。あはは。。』



本気でいい子だった。



迷う。
この食い付きならこのままホテルへ行ける。


未来を期待させるテクニックで、
付き合わずに、ゲットだけできる。


テクニックを使えば、連絡先を交換せず解散できる。


そうすれば今後トラブルはないし、
今後はちあうこともないだろう。


ああ、でもいい子だな。


即で終わり?
それは嫌だ。
長期的な関係を結びたい。


だが家が近すぎる。
絶対はちあわせる。
偶然ばったり合う。
そしたら、、修羅場っていうか、


多分彼女は何も言わないタイプだろうな。



驚いて、でも黙って、
黙ったまま目を伏せて、
下を向いて早足ですれ違おうとするタイプだろうな。


胸ぐらを掴んできたりもしない。
多分睨んできたりすらしない。


すっとその場を離れて、
違う場所で、頑張って自分で、
めちゃくちゃになった心を落ち着かせようと頑張るんだろうな。


誰にも言わず、自分ひとりで。



ここまで考えて、すっかり気分が萎えてしまった。


バーの会計を済ませて、
店を出てから、
これから用事があるから行くね、と彼女に言った。


そしたら彼女が、勇気を出した、という感じで、
連絡先を交換しませんか、と訊いてきたが、
途中で遮った。


また偶然街で会ったら交換しようよ。
そっちのほうが楽しくない?


なんておどけた感じで言って、
えっ、え、どういうこと、と戸惑ってる彼女に、
楽しかったよ!ありがとう!と言って、
さっとバイバイした。


帰る方向は完全に同じだったけど、
それがバレないように、一旦k街の方面に向かって歩いた。


歩いてる時、あー、自分は何やってんだろ、って本気で思った。


こんなん時間のムダだし、この時間に新規ナンパしてた方が全然いいし、
昔の自分じゃマジで考えられない、訳のわからないことをしている、、
と頭を悩ました。


けど不思議と後悔はしていなかった。


昔苦楽を共にした元相棒の警告というか、身を持って教えてくれた体験談がしっかりと自分の中に生きていてくれて、
それが自分を止めてくれたってこととか、


あと、その他、ちょっとダサい理由とか。


そういうののせいでこうなった。


逆の意味で魔が差したような。




コメント

  1. 101 より:

    引っ越したばかりの自分にとってはすごくタイムリーな記事でした!
    夜職の女の子が多く住んでいるマンションで、さっそく声をかけそうになっており、危ないところでした。笑 気をつけます!

    • チバ より:

      >101さん
      ゲットできると思いますが、代償も大きいと思います。

  2. 4番サード より:

    女性ではなく、会社の同僚や取引先と鉢合わせるリスクについては、チバさんはどのようにケアされてますでしょうか?
    私はチバさんと同じく、自宅、会社、最寄りの繁華街が徒歩圏内なのですが、同僚などに見られるリスクが頭をよぎり、最寄りの繁華街でのストナンを躊躇してしまいます。
    チバさんのとられている対策をご教示いただけますと幸いです。

  3. ケイアイ より:

    私もしっかりと危険を回避できるようになりたいと思います!

    連絡先を交換しないテクニックもできたら教えて頂きたいです!
    よろしくお願いします。

  4. チバ より:

    >4番サードさん
    繁華街のど真ん中でナンパすることを避け、立ち止まって街を眺めるようなことを控えると良いです。
    すこし外れた路地などで、いわゆる「流し」でやれば目立つことはないです。
    探せば必ず良い場所が見つかります。

    >ケイアイさん
    互いのために、互いに会わないほうがいい、という話に持っていきます。

  5. 冬ウサギ より:

    文章が上手く、良い裏切り感もあり興味深く読みました。ナンパでもストーリーに気を付けた話を展開しているのだと感じさせる書き方ですね

  6. この世界のカイロレン より:

    プラスの成果を大きくする技術だけではなく、損失を最小化する技術、退場をしないための技術に習熟していくというのは、どこの世界でも一緒ですね
    熟練者は、感情や本能に振り回されないといか、例外をつくることなく自己規律を守るという点で、その他大勢と一線を画していると思います

  7. チバ より:

    >冬ウサギさん
    勢いで書いたので多少支離滅裂かもしれません

    >この世界のカイロレンさん
    長く続けてる人は損失回避が上手いなと思います。

  8. サラリーマン より:

    毎回拝読しております。
    コンプライアンスを周知しながら、ストーリーとししてもナチュラルに角度の高い文章本当に素晴らしいです。
    これからもブログ楽しみにしております。

    • チバ より:

      >サラリーマンさん
      これからもブログを続けていきます。