東京砂漠と名古屋の美女OL -美女ゲットナンパ5人目-


 
[東京砂漠と名古屋の美女OL —美女ゲットナンパ5人目—]




クリスマス後のとある平日。


 
ワークの帰り道。
美女を探して新宿をさまよっていた。


街には飲み帰りの集団ばかりで、苦労していた。
ナンパを始めて40分ほど経っただろうか。
新宿東口。ABCマート前の交差点。
集団に紛れて、1人で歩く女性を見つけた。
 

小柄な体と、暖かそうなカジュアルなコート。
大きいマフラーを口が隠れるまで巻いている。
気になるその上は?
優しそうな眉。透き通るような目。良く通った鼻筋。
完璧なそれらのパーツと、完璧な配置。
スト値3.7。
紛れも無い美女。
すぐにチバは声をかけた。
 


チバ「駅に向かうとこ?」
彼女『えっ?』
チバ「駅に」
彼女『駅ですか?』
チバ「そう」
 

相変わらず書き起こすと会話になっていないが、
流れとしては、チバが彼女に駅に向かっているのかを聞き、
彼女は駅という単語しか聞き取れず、それを聞き返してきた、
というやりとりになった。
 

間髪入れずに立ち止めをして、話しかけた理由を説明した。
今回は自然な「偶然ストーリー」を使用。
 

立ち止め中、彼女の反応は非常に良く。
彼女との会話はしっかり成立した。
さくさくと彼女の情報を引き出す。
20代後半。職業はOL。
4月に名古屋から東京に転勤してきたばかり。
時折出る方言が可愛い。
現在は、新宿にほど近いとある地下鉄の駅に一人暮らし。
さっきまでは買い物をした帰りだったらしい。


 
10分ほどの和みを済ませ。
頃合いだと思い、後日の飲みの打診をした。
 

『えー、どうしようかな』

 
グダると思っていなかったためビクッとしたが。
しかし。
彼女の表情を見ると、
強い拒否という感じはしなかった。

 
すぐに彼女のセリフの意図がわかった。
これはグダではない。
チバを試していた。

 
女性が男性をパートナーとして選ぶ際の基準のひとつに、
辛抱強さ、我慢強さという項目がある。

女性は、すぐに諦めたり、飽きたり、目移りするような男性は
生涯の子育てのパートナーとしてはふさわしくない、と
本能的に判断するためだ。
これは、口説きの質の公式の「責任感」の項目に当たる。
 

彼女は、チバを試してきている。
ではそれに応えよう。


言い換えテクニックで、再度打診。
いやらしくないように気をつけながら、
好意を伝達して粘りを見せる。

 
『じゃあ、年明けに、また新宿でね』

 
無事、テストには合格したようで、
飲みアポの確定と、ナンバークローズに成功した。

 
その後は前回の成功要因を活かし、
すぐに放流せず、
彼女を駅まで丁寧に送り届けた。


 
後日。
ラインのやりとりで早めに日程を決めて。
あとは関係値をキープすべく、
しっかりとメンテナンスをした。

 
流れが完璧であればあるほど、
ここからのドタキャンのダメージは大きい。

 
それだけが気がかりだった。

 
幸いなことに、それは杞憂に終わり。

 
年明け最初の週の土日。

 
待ち合わせ時間丁度。

 
彼女が、待ち合わせ場所に現れた。



 
*************************


 
◆1軒目 隣り合わせのバー


 
『いいお店だね。おしゃれ♪』


 
店のチョイスに喜ぶ彼女を横目で眺める。
この日の彼女の服装は、
ニット+ペンシルスカート。
大人カジュアルという感じ。
 

個人的な感想だが、美女になればなるほど、
服装がシンプルになっていく傾向にある。
その理由はなんとなく分かる。
顔面それ自体もファッションの一部であるとするならば、
彼女の場合、最大のアクセントは顔面だ。
服装は、それを際立たせるために、
シンプルなもので十分なのだ。
 

派手な色でなくてもいい。
胸元がばっくり開いていなくてもいい。
全ては彼女の美しい顔の添え物にしか過ぎない。
 

彼女の美貌に圧倒されないように気をつけながら。
まずは、静かで落ち着いた店内で、
彼女のことをじっくりと聞き出した。

 
彼女の出身は近畿地方のとある県。
地元の大学を卒業後、就職で名古屋に出て働いていた。
4年ほど働いた後、転勤することになり、
昨年の4月に東京に出てきた。

 
東京歴は、まだ半年と少しだけだった。
なるほど。
最初の反応の良さはそれか。
納得がいった。
長年ナンパをして分かることは、
反応がやたら良い子は、
地方から出てすぐの子であることが多いということだ。

 
地方の子は基本的に良い子が多い。
しかし、東京に出てきて2〜3年も経つと
すっかり染まってしまい、
普通の東京の子と変わらなくなる。

 
基本的に、大学入学、就職、転職、このどれかの
タイミングで上京し、半年〜1年間の間は、
反応が良い子が多い。

 
彼女も、その1人だった。

 
美人なのに自己評価が低く、
性格的に良い子は本当にまれだ。
誰も手放そうと思わないないため、
常に誰かにキープされ、
なかなかフリーにならないからだ。
 

もっと彼女のことを引き出そう。
段階トークテクニックを展開。
まずは他愛もない話をする。
近況について。仕事について。
 

それからパーソナルな話へ。
個人の性格、好みについて。
 

段階を上げて、恋愛の話へ。
概要的な話から、徐々に具体的な話へ。
何人付き合ったか。
どんな別れ方をしたか。
 

ここでお酒を2杯目に突入。
さらにディープに。
ひとりひとり、付き合った男性の話をしっかりと聞いていく。
どんな出会いで、どんな別れだったか。
付き合った人数と経験人数はイコールか。
 

結局、一軒目のバーで、
お酒は3杯目まで突入した。

 
話を総合すると。
彼女は、真面目な女性だった。
彼女は守られてきた女性だった。
中高と、クラスでもリーダー的存在の男子と長く付き合っていたため、
外野のチャラいアプローチを受けなかった。
 

大学では、社会人になるまで5年間、1人の彼氏と半同棲の生活。
その彼氏と別れた後、職場の人と4年ほど付き合ったという。

 
ただ、そのせいか。
残念なことに、彼女は東京に出て苦しむことになった。
彼女は美人で、人当たりがよかった。
そのため、周囲にいる多くの男性を勘違いさせてしまっていた。
ストーカーまがいの事件が頻発し、恋愛に消極的になってしまった。
 

とはいえ、この美貌を周囲の取り巻きガールズが
そのままにしておくことはなくて。

 
合コン・飲み会に頻繁に誘われ、
顔を出すようになっていった。

 
彼女はパッとしない男性からのアプローチを振り払う術を覚えたが、
ずっと誰かに守られてきた彼女は、
恋愛の駆け引きの技術があるわけではなく。
結局、東京にいるヤリ手の男に遊ばれることになる。
 

最初に遊ばれたのは、行きつけの美容院の美容師だった。
付き合ったと思ったら、他に彼女が4人いたという。

 
次は、飲み会で出会った男性。
3回目のデートで告白され、体を許した途端、
一切連絡が取れなくなった。

 
その次は、職場の取引先の男性。
段階を経て正式に付き合ったが、間もなく妻子持ちだったことが判明したという。

 
彼女はすっかり東京に毒されてしまっていた。

 
だから慎重になっていた。
当然、チバのことを疑っていた。

 
この場合、どう攻略すればいいのか。

 
疑われた場合は、
直接的に疑いを晴らそうとすると、
逆効果になる。

 
チバは、直接的に自分の疑いを晴らすのではなく、
間接的に責任感があることをアピールした。

 
付き合ったら、どれだけしっかりとリードし、
責任を果たすかについて、
過去に付き合った女性の例を織り交ぜて、
ストーリーを語った。
 


とても長い間、彼女と話した。
彼女との心の距離が、じわじわと縮まっていく。
やり過ぎると思うくらい、じっくりと、じっくりと、
彼女との和みを継続した。

 
さあ、そろそろ次に行かなくては。

判定法。
ばっちりだ。


次のステージへ進もう。




 
◆2軒目 立ち飲みのバー

 
どんなに仕上がっていたとしても、
ステップはショートカット出来ない。
必ず性的誘惑ステップを経なければいけない。

 
性的興奮はある程度の傾斜の右肩上がりのカーブを描く。
ここでもじっくりと、時間をかけて事を進める。

 
手相手話。

段階手話。

 
徐々に、徐々に、接触を増やす。

 
立ち飲みのバーでも2杯目まで突入。
彼女の顔は紅潮し、目は、とろん、としている。

判定法。

これ以上ない。


さあ、決めにかかろう。




 
◆3軒目 自宅

 
店を出て、何も言わず彼女の手を握った。
彼女は何も言わず握り返してきた。

 
チバは黙って、自宅のマンションに入った。
彼女は黙って付いてきた。

 
チバ宅にIN。
白ワインとクラッカーを嗜みながら、
しっとりと語り合う。

 
頃合いだ。
彼女の肩に腕を回す。
彼女の体が、びくっと、反応する。
彼女を優しく引き寄せる。

 
彼女の名前を呼ぶ。
振り向いた瞬間に、キス。
キス成立。


 
ゆっくり。
じっくり。

丁寧に、丁寧に事を進める。

 
彼女の両脇を抱え、
ベッドに移動させる。

 
再度キス。
彼女の服を脱がせる。
彼女に触れる。

彼女との心の距離が、限りなく0に近づいていく。


 
ムードは最高潮になった。

決めよう。

チバはベッド脇から近藤を取り出し、
チバリトルに装着した。




最後に、彼女の意思を確認した。
彼女が、こくりと、頷いた。

 
チバはそれを確認し。
目線を下に向けて。
右手に持ったリトルを、
彼女のそれに近づける。
 

まさに、準即が成立する。
その時だった。


 
彼女が言った。




 

『私の事、好き?』






 
ぴたっと。
リトルを持つ手が止まった。





 
俯いた状態そのままで。
リトルと、それを掴んだ自分の手を見つめながら。


彼女が放った言葉を、
もう一度脳内でリピートする。

意味を確かめる。



 
たらり、と。
冷や汗が頬をつたう。




 
チバは、ゆっくりと顔を上げて。
恐る恐る、彼女の目を見た。
 

射抜くような鋭い眼光と目が合った。

とっさに目を逸らしたチバに、
彼女がもう一度言った。




 
『私の事、好き?』





 
対策が無いわけでは無かった。

 
チバ「○○は?俺のことどう思ってるの?」
彼女『私は好きだよ。付き合ってもいいと思ってる』




 
チバは悩んだ。
この状況に。




 
正直。


準即は確定している。


 
この状況で。
何も言わず、このまま腰を沈めれば、
準即は確定する。

 
曖昧な答えをして、
そのまま体を前に進めれば、
それで目標達成だ。


 
だが。
問題はそこじゃない。


 
彼女が試していること。
彼女が問題としていること。


 
それは、ふたりの今後についてだ。


 
曖昧な返事や、無回答の場合。
それは、今後彼女との関係が続かないことを意味している。
彼女は、自分の立場をはっきりさせた。
彼女の言葉は、チバに、この関係がどうなるのかをはっきり言葉にして欲しいという、彼女の意思の現れだった。


 
一方。面倒臭がらず、ここで好きと伝えるという手もある。
そうすれば、今晩しっかりと準即が出来る。
そして今後も、何の気兼ねもなく会うことが出来る。

形の上では恋人になるため、
ある程度の時間は取られてしまうが、
彼女ほど可愛い女性なら、それはそれでありだろう。
関係を維持しながら新規を獲得することも可能である。



 
だが、待て。




 
チバの目的は何だ?
チバは、何でナンパをし続けているんだ?
どうなりたいから、この活動をしてるんだ?

 
自分は、色んな美女を口説き落としたい。
よりレベルの高い美女を、口説き落とせる男になりたい。
そんな技術を手に入れたい。
それが、目的だ。
だとしたら。


 
新規以外にかける時間には、
どんな意味があるというのか?


 
彼女を恋人にすることは、
自分が目指す姿になるために
必要な行動であるのだろうか?


 
少し考えて。



そして。



決意した。





 
「○○のこと、特別に思ってる」



 
チバは、彼女の耳元で、そう囁いた。


 
彼女が、その言葉を咀嚼して。
ふと納得がいかないことに気付いて。
何か言おうとした。




チバは、それを制して。




 
そのまま体を沈めた。


 
彼女の表情は見なかった。




 
チバは、準即を決めた。







 
*************************



 
ふたりとも次の日は休みだった。
しかし、行為が終わった後。
どちらともなく、服を来て。
どちらともなく、家を出る準備をした。


 
部屋の前まででいい、と頑なにいう彼女の主張を退け、




マンション前まで彼女を見送った。



彼女の乗るタクシーのテールランプが見えなくなるまで見送った後、
チバは、重い足取りで、自分のマンションの部屋へと戻った。




 
*************************
 
―振り返り―
 

 
▶評価ポイント
①関係構築ステップでの深い和みによるグダ封じ
関係構築ステップで、時間をかけて丁寧に和んだため、その後のステップでのグダを極力抑えることが出来た。最近はグダ発生→崩しという流れが多くなってしまっていたが、今後はグダの前に多くの予防線を張り、スムーズにゲットまで到達する流れを身に付けたいと思う。
 

▶改善ポイント
①告白させるまで高ぶらせることはNG
彼女にチバとの未来を期待させてしまった。そのため相手に、告白というギャンブル行為をさせてしまった。食いつきは、ある閾値を超えると、物件の捨て身の危険行為の引き金となってしまう可能性がある。彼女の食いつきを判定し、絶妙なコントロールで適度な値を維持する必要がある。
 







準即後、現時点で彼女からの連絡はない。
こんな気まずいことになるなら、
好きと言っておけばよかっただろうか。
そんなことを、その後、何度か考えてしまった。

 
しかし、それは自分の目的に反する。
自分が目指すのは、自由自在に美女をゲットできる技術を持った、魅力的な男性になることだ。

 
そして、色んな美女を口説いていきたい。
色んな美女を口説き落としていきたい。
その中で、最も良いと思った女性を、人生の伴侶として選びたい。


 
現時点での自分にはその力がない。
だから。
もっと経験を積まなければならない。
美女を口説いて、失敗して、学んで、
それを活かしてまた口説いて。
これを繰り返さなければならない。


 
彼女は美女だった。
彼女は良い子だった。
だが、彼女と付き合ってしまうと。
彼女との付き合いに多くの時間を割くと。
チバの実力は、彼女のレベルで頭打ちになってしまうことになる。



 
彼女は、東京に毒されていた。
精神的に少し弱くなっていた。
隙があった。
自分は、その隙を上手く突くことで、
彼女をゲットした。


 
だが、これは本来のあるべき姿ではない。



 
彼女が全く弱っておらず。
隙もなく。
全てが満たされている状態で、
それを口説き落とす。



 
それくらいの高度な技術を持つことが、
自分が目指すべき、理想の姿だ。



 
寂しい女性に、その寂しさを埋め合わすことで
ゲットするようなやり方は理想ではない。

満たされた状態に、
自分がアプローチをすることで、
そこには無かったニーズを新たに作り出し、
自分を欲させる。



 
そんな姿が、目指すべき最終的な姿だ。
そうなるように、努力すべきだ。
年齢的にも、悠長なことは言ってられない。
回り道をしている暇はないはずだ。



 
最近、スト師が物件ひとりひとりに強く入れ込まない理由が、
はっきりと分かってきた。


 
ひとりひとりに入れ込まないのではない。
入れ込めないのだ。
そんなことをしていたら、
精神がもたなくなるからだ。
 



ドライに接することは、相手のためではなく。
スト師自身を守るためのスタンスだということ。



 
それを、最近、痛いくらいに感じている。






 
今回の戦果:1準即
進捗:4ゲット/10ゲット 残り6ゲット




 



◆ツイッターアカウントを開設しました。
https://twitter.com/nanpawars
https://twitter.com/chiba_gqn

 
ナンパに有益なツイートをつぶやいています!


・6人目 寂しがりやの美女ナース


コメント

  1. 一ファン より:

    たまたまこちらのブログを見つけたのですが、非常に勉強になる情報が多くて、とても参考になります。ありがとうございます。

    ちなみにsecretary problem もしくは optimal stopping problem についてはご存知でしょうか?

    ブログを読んでいて、全く同じ考えとは申しませんが、とても個人的に共感できる部分があったので、意見を伺ってみたいと思いました。

  2. チバ より:

    コメントありがとうございます。ご返信が遅くなりました。
    初耳でした。調べて、現在仲間と議論しています。いつか考察を記事にしようと思います。ありがとうございました。

  3. 3 より:

    初めまして!
    ここまで事細かに会話とテクニックが書いてある
    ブログを始めてみたので
    思わずずっと読んでいます
    とても勉強になります
    文章も綺麗にまとめられていて
    知的な感じもします。
    これからもこういった記事を
    勉強の為に沢山みたいです
    頑張ってください!
    応援してます