「ナンパなんてノリでしょ」を因数分解する


ナンパコラム#30

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ナンパを始めたての頃によく貰うアドバイスとして、

「ナンパなんてノリでしょ」

というものがある。


それを受けて、ノリかあ、だったら適当にやってみるか!
と声をかけてみたら全然うまくいかない人もいれば、


「とりあえずノリで声掛け!」と出撃した人が、
結構サクッと即を達成したりして、


「やっぱりナンパはテクニックなんて意味なくてノリでいい」
という確信を得たりする。


人によっては、「ノリだなんて適当で滅茶苦茶なアドバイスしやがって!」と憤慨する人もいれば、
「やっぱりナンパは結局はノリでしたね」と言う人もいる。


結局、真意の程はどうなのだろうか?


実は、このアドバイスは非常に奥が深い。


深いだけではなく、このアドバイスを紐解いていくと、
正しい間違ってるの議論を超越するレベルだと確信するくらい、
ナンパの究極体、ナンパの真理を的確に表現する含蓄のある言葉であることが分かってくる。


以下、それらについて解説を述べていく。


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■ノリとは、すべての技術や手順・知識が無意識コントロールレベルまで昇華された状態のことである


ノリで話す、ノリで声をかけるというのは、特にあらかじめ何かを話すなどのことを決めずに、
その場のアドリブで場当たり的に相手との会話を成立させながら盛り上げていくことである。


ノリで連れ出してノリで即るというのは、会話をしている子を適当ないい感じの店に連れて行って、
そこで適当に盛り上げつつ、いい感じの雰囲気を作りながら個室に移動しそこでゲットをすることである。


上記をノリで行えるというのは、それはナンパにおける技術や手順・知識がすでに身についており、
特に意識をせずとも無意識レベルで適切なタイミングでそれらを繰り出せるということである。


これはスポーツにおける、「無意識的コントロール」が機能している状態になる。


例えばプロ野球選手の右打者のバッティングにおいて、
左足を前にしてバッターボックスに立ち、バットを握って構えて…
ボールが来たらそれが変化球かどうかを判断して、適切なタイミングでバットを振る…


という動作を無意識に行うような状態である。


もちろんその選手も最初からそれができたわけではなく、
人生で一番最初に野球に出会ったときは、ひとつひとつの手順を確認しながらやる「意識的コントロール」を機能させていく。


「意識的コントロール」で動作を確認しながら手順をこなし、
それを反復練習することで、次第に「無意識的コントロール」で打てるようになる。


変化球への対応も、膨大な反復練習と経験からいい塩梅のバッドの振り方が分かってきて、
最終的にはそれに無意識に対応してかっ飛ばしてホームランを打つことが出来るようになる。



■自然なナンパとは、「意識的コントロール」をどれほど減らせるか


ナンパもスポーツと同じく、慣れてない人にとってはそのすべてがぎこちない動きになる。


声掛けの際の入り方とか体の使い方とか、声のトーンとか速さとか声量とか、
あるいは連れ出してからの会話の展開とか、最初はやはりどぎまぎしてギクシャクしてしまう。


自然で成功率が高いナンパとは、これらのぎこちなさや違和感をどれだけ消して、
女性をリラックスさせて楽しく会話ができるかがキーポイントとなってくる。


そしてここには無数のテクニックが存在する。
例えば最初の乾杯のとき、一口目で女の子がお酒をどれだけ飲むかを観察する。


一口飲んでお酒をテーブルに置いたとき、結構お酒が減っていた場合、
それを指摘して「お酒強いでしょ/飲むの好きでしょ/飲んべえでしょ」と決めつけトークをする。


え、だって俺のと比べてみ?ひとくちでこんな減る?笑 と、最初の乾杯から場を和ませる会話をしていく。
(実際に相手がお酒好きかそうでないかの判定材料にもなる)


これも、慣れていると無意識に相手がどれだけ一口でお酒を飲むか、当たり前のように見える。
しかし慣れてないうちは忘れないように意識して観察しなくてはならない。


自然な個室連れ出しのタイミングの判定なども同様である。
慣れてないときは沢山のシグナルを観察する必要がある。


相手女性の顔が紅潮していて、声が最初より大きくなってきて、自分に対するボディタッチが少しづつ多くなってきていて、
相手がほろ酔いで、会話も打ち解けてきていて、、、 


というタイミングで判定して「これはGOサインだ」と連れ出しを打診するが、
完全に慣れた男性だと、そんなサインなんていちいち意識的に確認せずに、


「おっ、何か雰囲気的になんとなくいけそうかなっ」


と即座に判断し、自分の直感のタイミングで、適当にノリで誘導して個室へと移動していく。


当然、慣れて無意識で動ける後者のほうが成功率は基本的に高くなる。
なぜなら相手女性から見てとても自然だから。


ぎこちなさがなく、自信ありげに見えて、ストレスがないから。
だから多くのナンパ師が上達のために自然体を目指すし、上手い人は自然体でナンパをしている人が多い。


自然体、自然なナンパとは、上記したような「意識的コントロール」をどれだけ減らし、
何も考えないで行える「無意識的コントロール」での動作をどれだけ主体にできるかが重要になっている。


つまり自分の持ちネタやそれに付随する動作・行動・しぐさを、どれだけ無意識レベルに投げ込めれるかがポイントになっている。



■「ナンパなんてノリでしょ」は、最終的にすべての技術を「無意識的コントロール」で行える、究極自然体のナンパを目指そうというスローガンである


ナンパはスポーツに似ているため、いくら技術や知識を手に入れても、
それをしっかり実践し、膨大な反復練習をしなければ自然体は身に付かない。


もちろん前提条件が違うため、小中高とクラスでおしゃべり上手と言われていて盛り上げ上手の男性であれば、
ナンパの手順やギラツキの方法を会得すれば比較的早くゲットを量産できるようになるかもしれない。


しかし一人っ子で引っ込み思案で、あまり話すのが得意でなかったタイプの男性は、
土台となる技術や知識を多く詰め込み、その上でしっかり実践して反復することが必要な場合がある。


ただ、どれだけ前提条件が違っても、最終的にはナンパの上級者になるには膨大な実践が必要になるし、
足りない部分は意識してテクニックや知識を吸収し、意識的コントロールで実践反復をする必要がある。


そして、そのどのパターンにおいても、目指すべき場所、目指すべき究極体は、
「すべての技術を無意識に行えること」なのだ。


存在するありとあらゆるテクニック、技、グダ崩し、トラブルシューティングを、
あたふたぎこちなく現場で考えるのではなく、どうしようどうしようと慌てふためくこともなく、


それが当たり前のように、いつものことのように、
ああ、こんなときはこうすればいいでしょ、と、


余裕しゃくしゃくに、優雅に、ノリで、
ぐだぐだする女の子をなだめてスムーズに誘導できるようになることなのである。


「ノリ化」するとは、こういうことなのである。
この段階に到達した人は、基本的にはもはや難しいことを何も意識せずにゲットが出来る状態にある。


そして、一度完全に「ノリ化」した技術や手順は、その持ち主、本人にとっては、
それは「技術」ではなくなるのである。


なぜならそれらがすでに「無意識」の階層に在るから。
無意識がゆえに、それがテクニックであり、それを駆使しているという意識は本人にはもはや無い。


キーボードのタッチタイピングで、「いまAを打った」「Enterを押した!!」といちいち意識しないことと同じである。
それゆえに、ナンパの技術が無意識レベルになればなるほど、本人にとってナンパが「ノリ」になってくる。


そうして女性を見つけたら、ぎこちなさも無しに、自然体で、
あれよあれよという間に(互いに、自然に話していたらいつの間にやら)、
ノリでゴールインしているという究極状態を作り出すことが出来るようになる。



■総論として


「ナンパなんてノリだよ」というアドバイスは、
決してナンパをバカにした発言ではない。


その発言者がテキトウだということでも決してない。
なぜなら上達して無意識コントロールで出来ることが増えると、自然とその境地に移るからである。


最初はノリでやって上手くいかなくて、でも頑張ってナンパして、
なんとかゲットできるようになってから、
やっぱりナンパはノリだってことに改めて気付けました、という意見も、


頑張ってぎこちないナンパを続けた結果、技術が自分の中で無意識階層に収納されたため、
最終的に「ノリ」だと思えるようになったのである。


そしてこれは、ほとんどすべての方が、この方向性を目指すべきであると考える。
それは自然体ナンパが非常に強力だから。


たしかに、わざとぎこちなさを出したり、慣れてない感じを出すナンパ声掛けの手法もある。
しかしそのぎこちなさも、「いい塩梅のぎこちなさ」「いい塩梅の慣れてなさ」を意図的に出すためには、
それなりの訓練と調整能力が必要になる。


その技術も、やはり反復練習・反復実践で自然に、
「ぎこちなさを自然体で」繰り出せるようになるまで訓練する必要があるのである。
(まるで舞台俳優のような手法も存在する)


ナンパのテクニック、手順、技術、知識は無数にある。
しかしそれらを使いこなすには、必ずどこかで膨大な反復練習・反復実践をするフェーズが必要になる。


そしてその目指す先とは、「すべての技術を無意識コントロールできる状態に落とし込むこと」、
つまり「ノリ化」なのである。



ナンパはノリだ、いやノリじゃない、という議論はちょくちょく交わされる。
しかしその意味を深く追求してみると、その議論の要素が止揚されてあらたな真理が見えてくる。



すべての技術はノリ化されるべきなのである。
すべてのテクニックはノリに帰結すべきなのである。



そして最終的には、何も考えず、「ノリで」成果を量産できることが究極の自然体、美しい形になる。



ナンパテクニックで頭でっかちになってしまっている、
上手くいかない、と思う人は、ぜひそれらのテクニックのノリ化を意識してほしい。


何度も何度も実践で繰り返し使い、無意識レベルに落とし込むことを目標にしてみてほしい。



一度ナンパをノリでできるようになると、ちょっとやそっとではその技術は消え去ったりしない。
引退後でも、もちろんそうなるべきではないが破局後でも、一度無意識化したその技術は必ず自分の助けになってくれるはずだから。





コメント

  1. かわず より:

    「究極の鍛錬」の行き着く先ということですね!

  2. チバ より:

    >かわずさん
    はい。すべては無意識レベルに向かいます。

  3. コウ より:

    声かけと立ち止めについて質問を送ったものです。
    書くのは大変かと思いますが、こういったチバさんの思考がまとめられた記事大好きです。

    実践を重ねてノリになるまで落とし込む、意識していきます。

  4. チバ より:

    >コウさん
    質問ありがとうございました。
    メルマガにて回答します。