スト師はLANの夢を見る -美女ゲットナンパ番外編- (中編)


(前編)
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人混みの先に、何かが見えた。


「ん?」



よく見ようと目を凝らした。


目を細めて。


目を細めて。



「あっ、、」




すぐさまダッシュした!
相棒の確認もいらなかった。確認もしなかった。
というか、知らせもしなかった。



やばい。


別格がいる!



ぐんぐん近づく。さあ声をかけよう、と思った瞬間、
うっ、と何かが自分の足を止めた。


(だめだ!)


(ひとりじゃなくて、相棒と二人で一斉に声をかけないと!)



分かってた。
別にそんなことはないってことは。


ここにきてビビってしまったのだ。
で、不安になって、振り向いて。


相棒はどこだ?と、探すように。
助けを求めるように振り返って。



そしたら。
その瞬間。


ブワッ っと。



猛ダッシュの相棒が。
目の前を通り過ぎた!



そして本当に漫画のように、二人組の目の前に立ちはだかって。
何かを叫んでる。



すぐに追いかけた!!
相手の反応は?


笑ってる!!!



「見つけたよー!!」

「もー、探してたんだってー!!」



相方は何度もそう叫ぶ。


えっ笑、何々、なんなの?笑


と口を抑えて笑う彼女たち。


ついに見つけた。


そして立ち止めに成功した。


奇跡のダブルスト高。


高身長。大人ギャル、姉ギャルという見た目の二人組。


必死のトークを開始。


そして奇跡は。
ここから始まった。





*******




『ちょっとー、ほんとに今日色々適当なのー!』



何度もそう言って、何度も髪をかきあげる。
ちょっと色黒のロングヘアーの彼女。
高身長。高橋メ○リージュンが一番イメージに近い。
直視できないレベルに美人。


その隣で『うける笑笑』を連呼する彼女。
近いのは加○夏希。
高身長。抜群のスタイル。
笑った顔がくしゃっとして、死ぬほど可愛い。



いくら言っても、言い過ぎることはない。


この二年半で出会ったコンビ女性の、ベスト・オブ・ベスト。


死ぬほどの美人が、二人揃っていた。



連れ出した先でがっつりトーク開始。


彼女たちの仕事はアパレル。
アパレルの中でも、おそらくというか、間違いなく。
上位中の上位。


有名中の有名のブランドに関係している二人。
仕事帰りでガールズトークと愚痴大会をするために集まったところだったという。
で、自分たちが突然現れてワーワー言い出したと。



使用したのは「華がない」トーク。



遠方から久しぶりに友達が来て。二人で飲もうと思った。
けど、男二人って華がないよなー、と話していたら、なんと!


目の前に!見つけてしまった!
華を!!



という、偶然などを利用したシチュエーショントークに属するテクニック。
基本的にはこれで攻めた。


「愚痴言うなら聞き手増えたほうが絶対いいって!」
「4人の方がいいって!!」


的なことを言いまくり、テンションもヴァイブスも全部利用して連れ出し。
我々は本気だった。なぜなら、彼女たちが本気に値する以上のレベルだったから。


『ちょっとさー、男と飲むんだったらさー、ほんと違う格好してくればよかったのにさー!!』


メアリーの方は本当にテンションが高かった。常にワーワー言っている。
一方で夏希の方はいつもにこにこ。口を手で抑えて笑っている。


仕事帰りだというが、両者ともに姉ギャルなんだろうな、ということが垣間見れる。
しかしブランドに関係するだけあって、その要素はおとなしめにしてはあるが。


圧倒的にレベルが高い。顔面やスタイルだけじゃない。
何もかも。小物に至ってまでも。



で、ここからが本当に緊張度が高い場面だった。


ここまでは。ただ、連れ出しただけだ。
いくら相手のレベルが高かろうが、現時点ではただ連れ出しただけ。


ここからがっつりなごんでいく。それは分かっている。
だが、問題は実はそこではない。


この2年半の学びから。自分の10年の経験から。


「LAN」を実現するためには、これにはテクニックだけではちょっと足りない。


どうしても「素質」が必要になってくるのだ。


素質とはなにか。それは、女性側の属性のことである。


ある程度チャラ属性である必要があるのだ。あるいは、経験豊富であったりとか、
もしくは一時的にちょっと荒れていたりだとか。


そういう素質が必要になってくる。なぜなら、「色」や「なごみ」、「魅了」を駆使したとしても、
それは女性にとって「LAN」をする理由にはならないから。


どんな美女でも、一対一で魅了し、ドキドキさせ、惚れさせることができれば、
どんなに硬い女性でも一夜をともにすることは可能だ。


しかしLANは、その性質上、それでは突破が出来ないのだ。
一人に強く惚れてもそれはLANになる理由にはならないし、
二人に同時に強く惚れるという事象は、自分の知る限り滅多に存在しない。


LANは特殊なのだ。ノリやテンション、計画されたハプニングが必要になるが、
色や魅了ではなく、どうしても相手の素質が必要になってくる。


つまり、チャラ開示。
この場面で、相手からチャラ開示を引き出すことができれば、
LANの可能性はグンと高まる。


むしろ、その要素が絶対に必要になる。
その要素がないと先に進めない壁があるのだ。


それが無かったせいで、どれだけ最後まで行けずに泣いたことがあったか。


メアリーと夏希。
今回はどうだ?



メアリー『あのねこの前ねー、私達の友達の○○ちゃんって子がいるんだけどー、』


メアリー『海遊び行ったらナンパで車に連れてかれてそのままカーセしちゃったらしくてー、そのあと海戻ったら別の男にナンパされて、それでね、今度はその場のテントでヤったらしくてーー笑』

夏希『テントってやば笑笑』


メアリー『それでxxxでyyyで、、、』


メアリー『~~~~~~~~~~~~』



相棒&チバ

「・・・・」




絶 対 に 逃 し て は い け な い ! ! ! 




確信。そして作戦を決行。
それは「鬼のなごみ!」



もう一つ、重要なことがあったのだ。
何度も失敗してきて、その中で学んできたこと。



それは鬼のなごみの重要性。
ただなごむだけじゃない。ただ、連れ出したり、LANしたりするレベルになごむのでは足りない。


「貫通させる」のだ。
貫通する鬼のなごみ。何を言っているか全然わからないと思う。
だが説明させてほしい。
これは本当に重要な概念。


まったり旅行LANをするには、旅行まで貫通するなごみをする必要があるのだ。
つまり今夜限りで終わるなごみではない。


今後も関係が続き、もう一度会うレベルまで到達するなごみをする必要があるのだ。
これが出来なくて何度も泣いたのだ。一夜限りになったり、その後音信不通になったり。


この4人でオレ○ジデイズができるくらいに仲良くなるのだ。
それも短時間で。


そんな不可能を可能にするパワフルな戦術。
それが「鬼のなごみ」の役割になるのだ。



某店で。全力を出して盛り上げる。


幸いにも我々二人の息はバッチリだった。
もう何度も何度も何度も何度もこれをやってきた。


テンションを上げて盛り上げた。
2軒目。さらに時間をかける。
ヴァイブスは満タン。
いじり倒して。ホメて。またいじって。突っ込んで。


お腹抱えるくらい笑い合って。
そして決めの一言。


「酒買ってXX(チバ)の家で飲もう!!」


スタンダップ!
タクシーで一気に我が家へ!!


inした我が家。
酔ってテンション爆上げで、音楽かけて我が家で踊りだすメアリー。
ほろ酔いでトローンとして笑ってる夏希。


『部屋着かしてーー』と人の引き出しを開けまくるメアリー。
ふざけんな勝手に開けんな!!と怒って止めに入る自分。
ケタケタと笑う夏希と相棒。


王様ゲームはしない。
なぜなら無理にLANに持ち込んでも、「貫通」しない。


旅行まで貫通しないから。


セオリーとされている王様ゲーム。


使わない。


必要ない。



機が熟すのを待つ。



演算。



「ここだ」



合図のサイン「ダウンタイム」



いきなりの消灯!
『え、ちょっと!!!』と戸惑う二人。



そして静かになる我が家の一室。



すっ、っと、メアリーにキス。
同時に相方も夏希にキス。


言葉は無い。
ピチュ、クチュ、という音が生々しく響く。


手を繋ぐ。
すっ と、恋人繋ぎにする。


心臓はバクバクして飛び出しそうだった。


不安だった。


このままいけるか。


グダが怖い。


メアリーの服を脱がす。


グダは、、 くるか、、?


表情を確認。


うっすらと見える。メアリーの恥じらいの表情。


相棒は?
ちらっと見る。まだキスをしている。


早まったか。こちらも、キスに戻る。


じっくり、じっくり。


ん、、とメアリーがつぶやく。


すると



「ッッ!!!!?」



稲妻が落ちた。


下半身。


何だ?



メアリーが、触っていた。



リトル。



顔を上げて。メアリーの顔を見て。



メアリーは。


うつむき加減で。
恥ずかしそうに。



上目遣いで。
触りながら。




にこっ  と、笑った。




(GOサインッッッ!!!)




心で叫んだ。



完了。


第1段階突破。


夏希。



完了。



グダは、起こらなかった。



同時。


完了。




LAN、達成。





********




夢は、終わらない。
終わらせてはいけない。



ここからが、まだ見ぬ夢への道。



事後、リビングの東芝レ○ザにPCからHDMIで出力をする。



「今度4人でここ泊まり行かない!?」



なぜこんなことをしたか?
これは我々の血の学びから。


つまり、



『鉄は熱いうちに打て』



その日、その時、その場所で。
プレゼンを完了させるのだ。


そして日程まで確定させるのだ!



えー、めっちゃいいじゃんー!
いきたーい!!
はしゃぐ二人。


だが女性の言葉には真実は無い。
行きたい、と言って音信不通。
ラインブロック。


何度も何度も何度も何度も、泣きを見てきた。


具体的な日程を決めるまでは、安心できない。


当日を迎えるまでは、安心できない。



幸運な要素は何個もあった。
彼女たちは土日が休みではない。
特に夏は忙しい。


だから彼女たちは、花火や海、イベントになかなか参加できずに、ストレスを抱えていたのだ。


お誘いはすごいが、ことごとく土日に集中する。
それに仕事も忙しく、遊びに行くモチベも若干萎え気味であったという。



しかも最近まで二人とも半同棲していた彼氏と別れていて、
久しぶりのフリーの夏だったという。


幸運がどんどん重なってきた。
今年の夏ははっちゃけたいねー、とは言っていたが、
忙しさもあって全然計画せずだったという。


じゃあ!!!!という猛プッシュ。
事前に候補は何十と決めてあった。


さらに第一候補の場所については、実はキャンセル期限までキャンセル料が無料だったため、
すでに抑えてあったのだ。



だが問題が発生。



土日で抑えていた第一候補だったが、
彼女たちはアパレルで土日に参加できない。


第一候補の宿は使えない!



平日に実行!?
我々は頷きあった。彼女たちのためなら、
当日に仕事を欠勤してでも参加する。


問題は宿だった。取れるか??
第一候補。無理そう。深夜のため電話はできない。


相棒が合図を送ってきた。ラインを見ろ、という合図。
すっと、ラインを見た。そこにあった一言。


「あそこでも俺は大丈夫」


ここは大げさすぎるだろ、という大人数用の宿泊プラン。
でかいコテージ。


ここでも良いと言う相棒。
その覚悟は伝わった。


そして自分も。
気持ち同じだった。



空いているか、、?ネットで検索。
奇跡は続く。


候補の日に空室があった。



「ここどう?」

『え、やばーー!』

叫ぶメアリージュン。


バケーションに最高の場所。
バケーションに最高のアクティビティ。


プール。BBQ。何でも出来る。


キャンセル不可。
「いい??」


「とっちゃうよー!」



予約確定。



かくして。こうして。




準備は整って。




車も手配して。
日程は半月後。




即作ったグループラインには、ウザくならない頻度で、
でも定期的に4人でチャットして。




担当同士が惚れないように、個別ラインはできるだけ控えて。




てるてる坊主は無いけれど。
毎晩。祈った。




ドタキャンになりませんように、と。天に祈った。


信じもしてない神に、今回だけはと祈りを捧げた。



そして、ついに当日。




某集合場所。






夏の格好をした二人の天使。





笑顔のメアリーと夏希が、
我々の前に現れた。











コメント

  1. かわす より:

    やばい!まじでにやけが止まんないです!おもろすぎます!!
    続きをお願いします!!

  2. ナンパの虎 より:

    記事の勢いがアツい
    まさか前編の次、中編とは!

  3. くー より:

    最近の記事の中で一番チバさんのテンションが高い気がします。少年のようなテンションです笑

  4. 國井 より:

    プロジェクトXで取り扱えますよこれ!

  5. てら より:

    あつい、、、!

  6. 空箱 より:

    お二人のLANに対するアツすぎる覚悟が伝わりました…!
    後編がとても楽しみです!