某日
仕事帰りの新宿西口ロータリーあたりで声掛けした女性とアポ。
ストリートミュージシャンが歌ってるのを見ていたので、シチュエーションナンパした。
たまによくやる手法。
「あの人外見からは想像できないくらい歌うまかったよね笑」
『ほんと上手かったです笑 私あの後SNS探しちゃいました笑』
一軒目で隣り合わせに座る。
二十代中盤の某IT企業勤務の彼女。
胸まであるロングヘアをまとめている。
この時点で彼女は白いアウターを着ていた。
前のボタンを止めていたが、その下に赤い服を着ていて、
その差し色がめちゃくちゃオシャレだな、と思っていた。
一杯ずつ飲んで、ちょっと速いペースで二杯目に。
社内恋愛についての話が盛り上がったり、
「同じコミュニティで付き合う派か・同じコミュニティでは付き合わない派か」
みたいな話題がめっちゃ盛り上がって、
話がすごい弾んで、喋りすぎて顔が熱くなってきた。
(もちろん話す量はこちらが多くなりすぎないように調整してる)
彼女『あー面白い笑 ちょっとお手洗いいってきます!』
なんて彼女が席を外す。
バッグも一緒に持っていったのが少し気になる。
彼女がお手洗い言ってる間にスマホで時間を確認。
全然時間が経ってない。
かなり濃密な時間。
で、彼女が戻ってくる。
彼女が席に座って、一呼吸置いて、
こちらを見る。
頬杖をつきながらにこっと彼女が笑う。
化粧を直してきた。
ほんのり赤いチーク。
ちょっと強めの赤い口紅。
そして。
彼女『なんか暑い~』
手をパタパタさせながら彼女はそう言って。
まず彼女はまとめていた髪をほどいた。
ばさっと、胸まである髪が広がった。
艶っぽかった。
そしておもむろに。
彼女は。
白アウターを脱ぎだす。
その下。
真っ赤なニット。
ドキッとした。
派手な色の赤のニット。
彼女の身体のラインがよく分かるニット。
決して大きいカップではないが、ラインがよく分かる。
そしてくびれ。
見事なクビレ。
思わず目が泳ぐ。
彼女がカクテルに手を伸ばす。
一口飲んで。
はあ、と息を吐いて。
こちらを見て。
彼女『えへへ』
やられた。
一発ノックアウト。
いつもは冷静を装うけど。
たぶんこちらの顔は思わずニヤけてしまっていた。
ここから全力の盛り上げタイム。
二軒目移動して。
鬼のなごみ。
鬼のなごみ!
彼女の元カレだという、自称?(何だかよく分からなかったが)IT事業家と一緒に行った高級旅館の話を聞きながら、
内心は嫉妬に悶絶しながらも、リコール追体験により気分を盛り上げていく。
さあこちらの番。いままで付き合ってきた女性の話。
さらりと。嫌味なく。究極までドヤ感を消して。
強い球を投げていく。
嫉妬を感じさせたい。どうか刺さってほしい。
彼女の表情からはそれは読み取れなかった。
だが、退店して新宿の夜道を歩く時。
すっ
彼女の腕が絡む音。
っっっっっっっし!!!!!!!!
無表情下で強烈なガッツポーズ。
つつがなくタクシーへ。
自宅イン。
ノーグダ。
準即。
何度も繰り返しになるが、
美人は、どの角度から見ても美人だ。
美人はどこから見ても崩れない。
横から見ても、下から見ても、上から見ても。
X座標、Y座標、Z座標。
崩れない。
さらには、時間軸。
T!
時間の流れ!
時間座標、T!
つまりいつ見ても、美人は美人なのだ。
朝見ても、夜見ても。
夜中に見ても美人。
彼女は4次元で美しかった。
つまり四次元美女。
これは流行るか。
2時頃までイチャイチャして、彼女は都心の家にタクシーで帰っていった。
思ったこと。
盛り上げ大事。
何でもそう。
盛り上げは大事。
音楽でもイントロから始まり、徐々に上がっていって、サビを迎える。
料理もそう。前菜から始まり、徐々に盛り上がり、メインディッシュへと到達する。
そして男女関係も。
ナンパもそう。最初に出会ってからの連絡先交換。
首の皮一枚でしかない二人の関係。ラインでぎりぎり繋いでいく。
そして念願のアポ。一緒に一杯目を飲む時間。
当たり障りのない会話という前菜。
徐々に盛り上がり、楽しくなり。
おしゃべりがはずみ、止まらなくなり、
顔が熱くなり。
彼女がアウターを脱ぐ。
その時の色が赤!
無限にある色の中で、赤!
最も目立つ色。もっとも人間が興奮する色。RED。
それを彼女はチョイスした。
あのタイミングで見せてきた。
ドキドキせざるを得なかった。
ピロートークで、なんで今日のテーマカラー赤なの?みたいに聞いたが、
『なんとなく♪』みたいに、普通にはぐらかされた。
一流のマジシャンは最後までネタバラシをしない。
彼女は魔法使いだ。多分どんな時も最後のときまでネタはバラさないだろう。
ミステリアスこそが魅力だということを、熟知している。
惹かれるし、そそられる。
追いたくなる。
本当に魅力的な女性。
いちおう次会う約束はしているが、
気は抜けない。
アポ場所を変えてまたアポの時のように攻めるつもり。
まだ雑になるべき段階ではないと思っている。
もはやこう考えている時点で気後れしてしまっているし、
こちらがコントロールされている。
元彼がめちゃくちゃハイスペックだったし、もう一流レストランなんて行き尽くしている彼女。
どうすればいいか。
そんなことを考えさせてくる時点で、彼女はやり手だし、こちらはやられている。
いつも自分が使ってるテクニックじゃないか。
ああ、こうやって効いてくるんだな。
なんてメタな立場になろうとするけど、明らかにこちらが劣勢。
考え過ぎは本当に良くないけど、彼女が頭をどんどん支配してくる。
もはや風邪のよう。
風邪をひくと辛い。
なのに何回もかかる。
治るとケロッとするのに、
またかかる。何度もかかる。
永久には続かないことは知っている。
でもかかってるときはほんとつらい。
何もできなくなるし、もう一日中つらくてたまらない。
そんな感じ。
唯一の特効薬は時間しかない。
時間座標T。
これを味わいながら、時が経つのをただ待つしかない。
恋は熱病だとよく言ったものだし、
本当に的を射た言葉だなと思う。
コメント
これほどまでに美女をゲットしているチバさんが絶賛するなんて
よっぽどなんでしょうね笑
>匿名さん
女性は顔面だけでなく、しぐさ、表情、声、話し方、そして状況によっても良さが変わります。
逆もしかり、高級料理をタッパーで出されたら興ざめするように。
今回はどんぴしゃでした。
興奮が伝わってきます!最高ですね
ありありと想像できて、こちらも居ても立ってもいられなくなりました笑
フレデリックさん
赤ニットは興奮しました。キラーアイテムだと思います。