シア○○ポの女 -美女ゲットナンパ14人目-【後編】







【前編】





チバの手から、
彼女の手が離れた。



彼女はひと呼吸置いて。
それから一歩後ずさりして。



チバの目を見て、言った。



『行かないわよ』




彼女の目を見た。
彼女はチバの目を真っ直ぐに見ていた。


チバも彼女の目を真っ直ぐに見返した。
彼女は目を逸らさなかった。


少しの沈黙の後、もう一度彼女が言った。




『家には、行かない』





彼女の目。
そこには、少し怒りの表情が見えた。



なんとなくこうなるのではないかと思っていた。



アポでの会話。
関係構築ステップ。



チバが主導権を握っている感触がなかった。
彼女の感情を揺さぶっている感じがなかった。


チバのほうが値踏みされている。
そんな感覚が拭えなかった。



二軒目での長いなごみは成功したと思った。
そこからの流れも完璧だと思った。
だけどこのままスムーズに行ける確信は、持てていなかった。



いや待て。
弱気になるな。


振り返りは後だ。
今はこの状況を打破する方法を考えろ。



冷静に現状を分析する。
現在は家連れ出し打診中。
そして彼女の答えはグダ。
つまり、これは家連れ出しグダが発生している状況。



そう。家連れ出しグダ。
グダならば、そこには解としてのグダ崩しが存在する。



まずは様子を見よう。
相手の出方を見よう。



チバ「うん」
チバ「そっか」



相づちで間を稼ぐ。
そして、「で、どうしてなの?」という声が聞こえてくるかのような、
表情とボディランゲージを使ったジェスチャーを
彼女に向けて仕掛ける。


彼女が再び答えた。




彼女『家には行かないわよ』




彼女の意思のこもった発言。
曖昧にはできないか。



意を決した。
ラリーをスタートさせた。




何で家なの? 二人きりで飲める場所だから。

他の店ではダメなの? 他の人がいると落ち着かない。もっと二人で、二人だけの雰囲気を楽しみたい。

でも家には行かない。 どうして?

どうしても。 どうしてもなの?

そう。 分からない。教えて?

分からないの?




彼女『だって、私たち、まだ会って二回目だよ?』



マンションのエントランス前。
人気のない場所で、二人は真剣に話し合う。



チバ「うーん。○○はさ、会う回数っていうのかな。そういうのをすごく今まで大事にしてきたの?」


彼女『別に回数というか、』


チバ「三回デートして、告白して、そういう形を重んじるタイプなの?」


彼女『別に、そうじゃないけど』


チバ「恋愛は理論で何かが決まってるの?」


チバ「俺はいままで、恋愛では理論や理屈じゃなくて感覚や感情を大事にしてきたし、その方が良いと思ってる」


チバ「その方が自然だって今も思ってる」



すらすらと回答する。
でも依然不利な状況だということは分かっている。



焦っていた。
雲行きの怪しいこの状況に。



恐れていた。
彼女の口から、決定的な否定の言葉が出てきてしまうことに。



彼女を失うことが怖かった。



奇跡みたいに綺麗で、聡明で魅力的な彼女。
そんな彼女を見つけることが出来たこと。
声掛けが成功したこと。
そしてそこから綱渡りでずっと歩き続けてきて、
バーではとても楽しい時間が過ごせたこと。
そしてたどり着いた最後のステップ。



あと一歩手前で。
あと一歩のところで。



雲行きが怪しい。
崩せる予感がしない。
負けそうだ、と、直感で分かってしまう。



ここで失いたくない。
負けたくない。



負けてプライドが傷つくのも嫌だった。
でも、それ以上に。
やはり本音では。



彼女とこれからを過ごしてみたかった。
もっといろんなおしゃべりをしてみたかった。
彼女のもっと深いところを知りたかった。



そんな彼女に嫌われるのが嫌だった。
もう二度と会えない。
そんな事実は嫌だった。
さよならという、永遠の拒絶を突きつけられるのが嫌だった。



いつも以上にまくし立てた。
トークの応酬。
でも状況は一向に変わらなくて。
むしろ悪化してきて。
まるで言い合いをしているかのような、
そんな険悪な雰囲気になってしまってきて。




彼女『でも、やっぱり会ってまだ二回目の人の家には、私は行けないよ』


チバ「そうだね。普通なら、そう思うかもしれない」



一旦肯定して。
時間を稼いで頭のなかでトークを組み立てて。
そして、切り返しを仕掛けていく。



チバ「けど、俺はさっき一緒にバーで二人で話していて思った。二回目とは思えないなって思った」


チバ「初めてなのに、会って数回目の人だと思えないって思った。そんなことなんて本当に滅多にない」


チバ「本当に正直に。二人で話してて、ああ、良いな、って俺は思えたよ」



まだ二回目グダ。
会ったばかりグダ。



それに対して、
まだ二回目とは思えない、
会ったばかりとは思えない、と、
王道の切り返しをしていく。



強気な態度を崩さない。



彼女『そういう目的で私の事を見ていたの?』



どうすればいい?
先人たちは、こういう時どうしていた?


どう切り返せばいいんだ?



否応なしに終わりが見えてくる。
これ以上続けたくない。
嫌だ。


でも、ここで諦めちゃいけない。



自分が出来ることは何だ?
全然エリートでもないし、家柄や家系が良いわけでもない。



自分が出来ることは何だ?
彼女の周りと比べて。
地位も名誉も負けている。
信用だって無いし、彼女との関係で積み上げてきたものは何もない。




何度も今日は諦めようと思った。
仕切り直そうと思った。
別の日に再度アポを設定しようと。



今日は優しく家に帰して、
紳士な態度で振る舞って、
次に繋げて別日に口説いていけばいいと。


そうやって信用を得ていけばいいと思った。
何度だって思った。
頭をよぎった。
でも、それじゃダメだってことは、
身にしみて分かっていた。



何度も経験してきた。
先延ばしにして二度と連絡が取れなくなったことを。



何度も経験してきた。
次の約束をちゃんとして、メールのラリーも続いていたのに、
ドタキャンをされてその後結局時間を置いて疎遠にさせられたことを。



先延ばしにしたことで、別の男に取られたりしたことを。
友達に相談されてNGを食らったことを。


仕事が忙しくて気変わりされたことを。
冷静に考えたら有り得ないと思った、と拒絶されたことを。



次なんて無いことを。
今この瞬間が全てだということを。




チバ「軽い気持ちで言っているわけではないってことは、分かっているよね?」




最後まで示せ。
その辺の男とは違うということを。



最後まで示せ。
俺は口説きを次の日に後回しにするような男じゃないってことを。



最後まで示せ。
懇願は絶対にしないってことを。
彼女にお願いは絶対にしないっていうことを。



媚は売らないっていうことを。
自分を下げることなんてしないっていうことを。



少しでも可能性がある限り。
0.1%でもチャンスがある限り。


自分を曲げずにトライし続ける男だということを。







彼女『見送ってもくれないわけ?』



チバ『気を付けて』






そうして。
二人の雰囲気は全てぶち壊れたまま。






彼女は、振り返らずに
その場を去っていった。









————






それからは茫然自失の日々だった。



何度も、あの時はああ切り返せば良かったとか、
どうしてあの時にああ言わなかかっただとか、
これをこうしていれば良かったとか。



そういうことばかり考えていた。
あの日から途絶えたラインを見ては、
湧き上がる感情と記憶に苦しみ、
悩まされ、
どうしようもない気持ちで日々を過ごしていた。



いつもしている通勤途中のながらナンパが出来なくなってしまった。
すぐにあのことが頭をよぎるから。
新規のアポ、キープと会う約束を立て続けにドタキャンした。
会うつもりでいたのに、直前で会えなくなった。
最悪なことを自分でしているその事実と自覚が、
さらに自分を攻撃していた。



今までの場数はすべて無駄になったと感じた。
結局一番欲しいと思ったものには通用しない。
続けてきたことが結局積み上がっていなかった。
意味がなかった。
だったらこれ以上時間をかけても無駄だし、
これから先が望めないんだったら
もう全部やめてしまえばいいんじゃないかとさえ思った。



自暴自棄だった。
すべてが間違っていたと思った。
これからの未来に対して全く希望を持てないと思った。



そんな中。
突然。


一通のラインが届いた。





彼女『どうして連絡をしてこないの?』






何度も文字を見返す。
間違いなく彼女から送られたメッセージ。



一気に心拍が上がっていく。



その内容の意味を考える。
考える。



全体の作戦を急遽立てる。
綿密に計画を立てる。
そして慎重に、彼女に一通目の返信メッセージを送っていく。



2日間のラリー。
ここまでくれば分かった。
ここから先の展開が。



彼女の『会いたい』というメッセージ。
それに対する返信。




チバ「23時以降ならいいけど」




こうして。

媚びることなく返信し。



とある日の1:00。
チバ宅にて。




チバは、準々即を決めた。









————







彼女は驚いたという。
チバの行動と態度に。



彼女を同時並行で口説いていた他の男性は、
全員ちゃんとした紳士ばかりだという。



いきなり初デートで家に誘ってくる人なんていなかった。
いたとしても、そもそも下品な態度が最初から垣間見える人で、
そういう人とは食事も行かないし、
食事に行ったとしても食事だけ済ませて帰ったという。



何度も何度もデートをして、
食事をして、ドライブをして、
ドラマチックに花束を渡して。
そういう方法で告白をしてくる人ばかりだったという。



それなのに。
初デートでいきなり家に誘ってきて。
しかもそれを断るならもう二度と会わないなんて。


そんなことを堂々と平気で言う。


そんなことを言う人が信じられなかったという。



それでも、忘れられなかったという。
頭にずっと残ってしまったという。



あんなこと言っといて、別れたらすぐ女々しいラインを送ってくるんだろうと思っていたという。
しかし、それから一切連絡がない。
本当に一通も送ってこない。
無事に帰れた?大丈夫だった?、という、気遣いのラインすら一切無い。



なんて無礼で、マナーがなくて、失礼なんだろう。
そう思って憤慨していたという。



でも忘れられなかった。
そして頭のなかでどんどん育ってしまった。
仕事中でも。友達とおしゃべりしているときでも。家の中でも。
忘れるどころかどんどん頭の中を占めていって。
どうしようもなくなって。



そして、とある日。
一通、ラインを送ることになったという。





これはすべて、彼女の口から発せられた証言だ。
だから本当の事実ではないかもしれない。


都合よく変えられているかもしれないし、
本当は他の男に振られたとか、
寂しかったからだとか、
そういう自分には言いづらい裏の理由があったのかもしれない。



本当のことは分からない。
だが、今回の件で得た確かな教訓がある。




アポで大切なことは勝ち負けではない。
芯を持つことだ。

芯を曲げないことだ。




アポで負けそうになったら、
媚を売って相手に懇願をする。


負けそうになったらスタンスを変えて、
次に繋げようとやたら優しくしたり、
へりくだったり、駅まで送ったり、
気持ち悪いくらい優しいフォローメッセージを送ったりする。



そういうことをしてしまうと、
芯がブレる。
自分のスタンスやマインドがブレる。



アポの勝負は時の運。
でも磨かれていくテクニックとマインドは運じゃない。



芯がブレると積み上がっていかない。
本来磨き続けるはずの一本槍の自分のスタイルが。
それが全然成長しないで、そのまま放置されることになる。
媚を売り懇願する、必要のない無駄なスタイルを新たに得ることになる。



正直、今回は虚勢を張った。



内心ではビビリっぱなしだった。
彼女の一挙一動を気にしていた。
臆病になったし、
情けない自分が常に顔を覗かせていた。



でも、それは見せなかった。
女性の前では見せないように努力した。



それが偽りであるとは思わない。



それが美女が望んでいるものだからだ。
それが美女を攻略する方法だからだ。
自分が欲しいのは美女だ。
目の前の女性だ。



だから、それを得るためにはどんなことだってするし、
どんな方法だって採用するし、
それを実際に得ることの出来る方法は、
すべてが本物だ。




虚勢を張っていることは分かっている。
根は臆病者だってことも知ってる。
だって自分のことだ。
いつでも自信満々なタイプだってことじゃないことは、昔から、小さい頃から現在においてまで、心の底から分かってる。



だからこそ、努力するんだ。
本物になりたいから、前に進んで本物を手に入れようとするんだ。
背伸びし続けるんだ。
行動し続けるんだ。



魅力的な男性を演じ続ける。
そしてそのために努力し続ける。


この虚勢が、いつか本物になるように。









最近は彼女と日々を一緒に過ごしている。
でも自分は前に進む歩を止めるつもりはない。




行けるところまで、
自分の理想を追い続けていきたいと思っている。





















今回の戦果:1準々即
進捗:14ゲット




◆PDF配布「チバの美女ナンパスキーム全フェーズ・全ステップ解説PDF」

◆チバのメールマガジン

メールマガジンにて
読者の皆様と情報共有し、
ともに切磋琢磨しております。

また、100通以上のバックナンバーを
共有しております。

ご質問が殺到しているため、
「チバの美女ナンパスキーム全フェーズ・全ステップ解説PDF(41P)」
を登録時に配布しており、知識を深めてもらっています。

【大戦争マガジン】
http://nanpawars-blog.net/mail/form/sm1b

※登録にはメールアドレスとニックネームが必要です

※不達の場合が多いため、できるだけキャリアメール・Yahooメールは避けGmail等でのご登録を推奨しております

【バックナンバー&読者の皆様からのご感想】
http://nanpawars-blog.net/post-965

コメント

  1. まいこー より:

    いつも楽しく読ませていただいております。
    今回のエントリー特にグッときました。
    また、勉強させてください!

  2. 渡辺 より:

    震えました。心を揺さぶられました。
    圧倒的不利な状況下で媚びず安売りせず、自分の芯を貫き通す姿勢が素晴らしく
    紛れもなく本物だと感じました。美女ナンパは本物の男にのるための登竜門だと思います。自分も本物の男になれるまでトライし続けます。

  3. サラリーマン より:

    感激しました
    この前美女にビビッて、ホテルに誘わず案の定もう会えなくなりました

  4. M2 より:

    チバさん
    感激しました。

    この間、丸の内のバーで凄まじい美女を前にして、
    挨拶されたのに、足がすくんだ自分を思い出し、
    まさに本当に強い男とはこういうことだと感じました。

  5. はるたろう より:

    素晴らしいです。
    チバさんの芯と僕の芯はまた違うものだと思いますが、それに気付かされるのもまたチバさんの芯が鋭く磨かれているからだと思いました。
    僕は僕で僕の芯を磨いていきたいと思います。

  6. Kei より:

    チバさんのブログに出逢ってからまだ一年程度ですが、この短い期間で更に進化されたのだと感じました。
    励みになります。また楽しみにしています。

  7. やーまん より:

    後編楽しみにしておりました!!
    PUAは常に例外でなければいけないのを体現されていますね!!
    勉強になります!

  8. 冬ウサギ より:

    拍手です。何時でも強くありたいものです。

  9. チバ より:

    >まいこーさん
    ありがとうございます。
    これからも体験したことを書いていきます。


    >渡辺さん
    ともに挑戦していきましょう。


    >サラリーマンさん
    私も同じような経験が多くあります。


    >M2さん
    乗り越えていきましょう。

  10. チバ より:

    >はるたろうさん
    互いに互いのスタイルを極めていきましょう。


    >Keiさん
    これからもよろしくお願いします。


    >やーまんさん
    相手にとっての例外に常になりたいと考えています。


    >冬ウサギさん
    芯のあるスタイルの重要性を改めて感じた出来事でした。

  11. ケイアイ より:

    やっぱり女性に媚びたら駄目なんですね

  12. ソン より:

    ぶれない芯をもつこと。

    かっこいい。心から尊敬できる。

    男としての生き様が素晴らしいです。

  13. タロウ より:

    チバさんは私の理想像です。

    私も決して歩みを止めずに、牛歩でも何でも、

    歩き続けたいと思います。

  14. チバ より:

    >ケイアイさん
    愛されキャラであったり、年下キャラであったりすることは良いですが、媚びる態度はNGだと思います。


    >ソンさん
    ありがとうございます。


    >タロウさん
    ともに歩んでいきましょう。

  15. ピタゴラ より:

    こんにちは。

    いつもものすごい思考されているんだと驚かされるばかりですが、今回はメンタルの強さに驚愕しました。
    自分はナンパ初めて半年くらいですが、ゲットしたくて、負けそうになるとすぐ媚び売ってしまいますが、真の男はこうあるべきだと強く感じました。

    いつも突き刺さる記事ありがとうございます。
    また次も楽しみにしています。

  16. ファブリス・デル・ドンコ より:

    嗚呼、チバさん、あなたこそ真の男です!

  17. たろう より:

    励みになりました!
    ありがとうございます(^^)

  18. 赤嶺 より:

    ただ一言、すごいです。
    興奮して寝られなくなってしまいました。

  19. チバ より:

    >ピタゴラさん
    これからも体験を書いていきます。

    >ファブリス・デル・ドンコさん
    ともに目指していきましょう。

    >たろうさん
    こちらこそです。

    >赤嶺さん
    これからも努力していきます。